ホテルの集客では、目の前の予約を増やすことと、将来の予約につながる仕組みを育てることを、同時に考える必要があります。空室が増えたときに広告を出し、予約が入ってきたら広告を止める。その繰り返しだけでは、広告以外の集客経路を育てる取り組みが後回しになってしまいます。
一方で、最初から広告、Instagram運用、SEO、ホームページの全面改修、Googleビジネスプロフィールの運用、LINE配信などをすべて始めようとしても、予算や人手が足りないというホテルもあるでしょう。必要なのは、施策をできるだけ多く実施することではなく、今の状況に合わせて取り組む順番を決め、無理なく継続できる集客構造をつくることです。
零株式会社では、ご予算が限られている場合、まずは広告と予約導線、成果を確認するための計測環境を整えることからご提案します。そのうえで広告を運用しながら、公式サイト、自然検索、SNS、Googleマップ、既存のお客様へのご案内など、広告以外の集客経路も段階的に育てていきます。
広告を始めることは、集客の完成ではありません。広告を集客の一つの柱として維持しながら、ほかの柱も増やしていくこと。その全体設計が、ホテルのマーケティングでは大切だと考えています。
広告だけで予約を取り続けるのではなく、広告を使いながら集客の土台を広げる
ホテルの集客を考えるとき、広告の成果だけに注目すると、「広告費をいくら使って、何件の予約が入ったか」という話で終わってしまいがちです。もちろん、その確認は欠かせません。しかし、広告から公式サイトへ来た人が何を見ているのか、どの宿泊プランに関心を持つのか、予約前に何を不安に感じるのかまで確認すれば、広告以外の改善にもつなげられます。
例えば、広告経由で家族向けの客室ページがよく見られているのに、予約につながっていないとします。その場合、広告の配信先だけでなく、ベッドの配置、添い寝の条件、子ども向けの食事、館内での過ごし方など、予約判断に必要な情報が不足していないかを確認します。そこで整えた情報は、広告のリンク先としてだけでなく、公式サイトのコンテンツやInstagramの投稿にも活用できます。
また、広告で反応のよかった滞在テーマを、宿泊プランの紹介記事や写真撮影の企画に展開することも考えられます。「広告で反応を確かめる」「伝え方を改善する」「その内容をほかの接点にも蓄積する」という流れをつくれば、広告運用を、広告管理画面の中だけで完結させずに済みます。
当社が目指すのは、広告費を使っている間だけ予約を取りにいく状態ではありません。広告でホテルを知ってもらい、公式サイトで理解を深めてもらい、検索やSNSで再び見つけてもらい、宿泊後には次の利用につながる接点を持つ。その一連の流れを整えることです。
マーケティングの手法|まずは広告を、役割の異なる集客経路として組み合わせる
「エリア×ホテル・宿泊目的」の検索広告で、比較検討中の人に見つけてもらう
最初に検討したいのが、GoogleやYahoo!の検索広告です。「エリア名×ホテル」「駅名×宿泊」「エリア名×子連れホテル」「エリア名×記念日ホテル」など、ホテルを探している人の目的に合わせて、広告のテーマを設計します。
重要なのは、検索数が多そうな言葉を幅広く集めることではありません。自社のホテルが実際に応えられる希望に絞り、広告で伝える内容と、リンク先の宿泊プランや客室情報を一致させることです。家族旅行を訴求するなら家族で泊まる際の情報を、出張利用を訴求するなら仕事や移動のしやすさを、具体的に確認できるページへ案内します。
ホテルでは、広告の配信地域も施設周辺だけで考えないようにします。宿泊を検討している人は、ホテルから離れた場所にいる可能性があるためです。当社では、過去の宿泊客の出発地域、旅行や出張の目的、移動のしやすさなどを確認し、どこにいる人へ届けるべきかを設計します。館内レストランや日帰り利用の集客は、宿泊とは分けて近隣向けに考える方法もあります。
指名検索広告で、ホテルを知った人を公式予約へ案内する
ホテル名やブランド名を対象にする指名検索広告は、一般的なエリア検索とは役割を分けて考えます。Instagramや別の媒体でホテルを知った人が、後からホテル名を調べる場面を想定し、公式サイトで空室や宿泊プランを確認できることを分かりやすく伝えます。
ただし、指名検索広告から予約が入ったことだけで、広告が新しい需要を生み出したとは判断しません。もともとホテルを知っていた人の予約と、新しくホテルを知った人の予約を混同しないよう、一般検索と指名検索は分けて確認する方針です。
指名検索は、すでに関心を持っている人を受け止める接点です。それと同時に、ホテル名をまだ知らない人に知ってもらう取り組みも続けることで、予約の入口と、その手前の認知づくりをつなげていきます。
Instagram広告で、ホテルの設備ではなく「泊まりたい理由」を伝える
Instagram広告では、フィードやストーリーズなどの配置を使い、客室、食事、館内での過ごし方を写真や動画で伝えます。配置ごとに素材を調整し、必要に応じてリールなども比較しながら運用する方法が考えられます。Metaも、複数の広告配置とクリエイティブのテストを通じた改善を公式のガイドで案内しています。
ホテルの広告では、「広い客室があります」「朝食を提供しています」と設備やサービスを説明するだけでなく、それによってどのような時間を過ごせるのかまで表現したいところです。例えば、「予定を詰め込まない週末」「夫婦でゆっくり朝食を楽しむ時間」「仕事を終えたあとに落ち着いて休める夜」といった切り口を、実際の宿泊体験に合わせて検討します。
また、ホテルの周辺へ配信するだけでなく、宿泊客の出発地域や旅行目的も踏まえて対象を考えます。「通える距離にいる人へ届ける」という地域店舗の考え方を、そのままホテルへ当てはめるのではなく、「このホテルに泊まる理由があり、実際に訪れられる人へ届ける」という設計に置き換えます。
Googleマップとホテル検索で、施設情報の確認から予約までを整える
Googleマップを活用する場合は、Googleビジネスプロフィールの整備と、有料広告の配信を分けて考えます。一般的なマップ向け広告では、ビジネスプロフィールとの連携や住所アセットの設定などが関係します。ただし、Googleの案内では、現時点でGoogleマップだけに限定した広告配信はできません。「マップ広告に予算を置けば、その全額がマップ面に配信される」という前提では設計しないことが重要です。
ホテルでは、これに加えてGoogleホテル広告も検討します。ホテル広告は、Google検索やGoogleマップのホテル予約モジュールに、宿泊料金や予約リンクなどを表示する仕組みです。ホテル情報、料金、リンク先ページなどの連携が必要になるため、ビジネスプロフィールを登録しただけで公式予約の料金連携まで完了するわけではありません。
また、Googleへのクリック料金が発生しない無料の予約リンクもあります。利用している予約システムが対応しているかを確認し、有料広告だけでなく、公式予約につながる掲載機会も整えていく方針です。なお、Googleへの掲載・クリック料金が無料であることと、予約システム側の費用が一切かからないことは別なので、契約内容は確認します。
広告は、同じ印象を積み重ねてブランドを覚えてもらうためにも使う
複数の広告を配信するときは、それぞれで違うことを言うのではなく、ホテルとして覚えてもらいたい中心的な意味を決めます。アル・ライズとローラ・ライズの『ブランディング22の法則』では、消費者の頭の中で一つの言葉を所有することを目指す「言葉の法則」が示されています。当社でも、この考え方を広告の設計に取り入れます。
例えば、「休息」をホテルの核にするなら、出張客には仕事の後に落ち着ける時間を、夫婦には二人でゆっくり過ごせる週末を、一人旅には自分のペースで過ごせる滞在を伝える、といった展開が考えられます。ペルソナによって表現する場面は変えても、最後に残したい印象はそろえます。
この軸は、広告だけでなく、公式サイト、Instagramの通常投稿、宿泊プラン、LINEやメールの案内にも共通させます。広告では静かな休息を訴求しているのに、公式サイトでは安さだけが強調され、SNSではまったく別の雰囲気を出しているという状態では、ホテルとして何を選ばれる理由にしたいのかが曖昧になります。
広告を続けるとは、同じ画像を変更せずに配信し続けることではありません。ブランドの核は保ちながら、写真、動画、見出し、宿泊シーンの伝え方を改善していくことです。そして、その約束を実際の客室、食事、接客でも裏付けられるようにします。
広告を完全停止する前に、継続する接点と改善する内容を分けて考える
広告を長期間停止した影響については、Nicole Hartnettらが関わったEhrenberg-Bass Instituteの研究が参考になります。オーストラリアの消費財ブランドで、マスメディア広告を1年以上停止した事例を分析したところ、最後に広告を実施した年と比較して、販売数量は平均で1年後に16%、2年後に25%減少していました。
ただし、これはホテルのデジタル広告を対象にした研究ではなく、広告停止だけが販売減少の原因だと断定できる対照実験でもありません。同研究所の解説でも前提条件が補足されています。「ホテルが広告を止めれば必ず同じように売上が下がる」と言い切るのではなく、目先の数字だけでは見えにくい中長期の影響も考えるための参考として捉えます。
そのうえで当社では、広告を売上が足りない月だけ投入するものではなく、集客構造を支える継続的な接点として考えています。成果を感じにくい時期にも、すぐに広告活動全体をゼロにするのではなく、配信先、広告素材、予約ページ、空室、料金、計測のどこに課題があるのかを確認します。
当然、効果の悪い個別の広告まで残し続ける必要はありません。不具合がある場合や、販売できる客室がない場合、資金繰りを損なう場合には、停止も必要です。大切なのは、「同じ広告を止めないこと」ではなく、「必要な顧客接点を維持しながら改善すること」です。
広告を運用しながら、広告以外の集客構造もつくっていく
公式サイトを、ホテルの魅力と予約条件を伝える場所に育てる
広告を出していても、公式サイトでホテルの魅力や予約条件が分からなければ、改善すべき場所は広告だけではありません。当社では、広告運用と並行して、公式サイトが予約前の疑問に答えられているかを確認します。
例えば、客室の写真だけでなく、広さ、ベッド構成、宿泊人数、設備、食事、チェックイン条件、アクセスなどを整理します。家族旅行、記念日、出張、連泊など、ホテルとして受け入れたい利用目的ごとに、必要な情報へたどり着ける構成を検討します。
ご予算が少ない場合、最初からホームページ全体を作り直す必要があるとは限りません。まずは広告のリンク先となる主要ページと予約導線を整え、その後、利用目的別のページやよくある質問を追加する進め方もあります。「全面改修するか、何もしないか」の二択ではなく、予約判断に影響する部分から段階的に改善します。
SEOとメディア発信で、広告以外から見つけてもらう入口を増やす
公式サイトの整備とあわせて検討したいのが、自然検索からホテルを見つけてもらうためのコンテンツです。宿泊前によく聞かれる質問、周辺施設へのアクセス、滞在のモデルコース、子連れで利用する際の確認事項など、ホテル選びや旅行計画に役立つ情報を整理します。
ここで目指すのは、記事の本数を増やすことではありません。そのホテルの宿泊につながる可能性がある疑問に答え、客室やプランの情報へ自然につなげることです。宿泊と関係の薄い話題でアクセス数だけを増やすのではなく、実際に来てほしいお客様の判断材料を充実させます。
広告で使っている検索テーマや、予約前の問い合わせは、記事を企画する際の材料になります。ただし、広告で反応がよかった言葉を記事にすれば、検索順位も上がるという意味ではありません。広告と自然検索では仕組みが異なるため、広告から得た情報は、あくまで顧客理解の手がかりとして使います。
Instagramの通常運用で、広告を見た後に確認できる情報を蓄積する
Instagram広告と、Instagramアカウントの通常運用は、同じ媒体でも役割を分けて考えます。広告を新しく知ってもらう接点として使い、通常投稿では、客室や食事、季節ごとの過ごし方、スタッフからの案内などを確認できるようにします。
広告で興味を持った人がプロフィールを訪れたとき、ホテルの雰囲気や利用イメージが分かる状態を目指します。そのためには、投稿数を増やすだけでなく、客室情報、食事、アクセス、よくある質問、予約方法などを、継続して確認しやすい形で整理することが必要です。
運用の負担も考慮します。毎日新しい企画を考えるのではなく、一度の撮影で広告素材、通常投稿、公式サイト用の写真を用意するなど、制作を共通化する方法を検討します。少額予算では、広告費だけでなく、素材をつくり続ける工数まで含めた設計が大切です。
Googleビジネスプロフィールを、設定して終わりにしない
Googleビジネスプロフィールは、広告連携のために一度設定して終わりにするのではなく、施設情報を維持する運用も検討します。基本情報や写真を実態に合わせ、利用者が確認したい内容を整え、口コミにも丁寧に対応する方針です。
Googleは、ローカル検索結果を主に関連性、距離、知名度に基づいて決定すると公式ヘルプで説明しています。したがって、更新回数だけで上位表示が保証されるものではありません。まずは正確な情報を提供し、ホテルを比較する人が判断しやすい状態を維持することを重視します。
また、広告から発生した予約と、広告ではない検索や地図上の接点から発生した予約を、確認できる範囲で分けて見ます。有料広告と日常的な情報整備を、同じ「Googleの施策」として一括りにせず、それぞれの役割を確認していきます。
LINEやメールで、一度つながったお客様との関係を育てる
新規集客だけでなく、一度宿泊した方や、案内を希望した方との接点もつくります。LINEやメールを使う場合は、単に空室情報や値引き情報を一斉に送るのではなく、利用目的に合った案内を検討します。
例えば、記念日で利用したお客様には次の記念日を考える時期に、家族旅行で利用したお客様には長期休暇の計画に合う時期に、季節の食事を楽しんだお客様には新しい料理の案内をする、といった設計が考えられます。もちろん、取得した連絡先の利用目的や、お客様が希望する連絡方法・頻度を踏まえて運用します。
過去の問い合わせの再活用も、ホテル向けに設計し直します。例えば、以前に団体宿泊や法人利用の相談があったものの、日程や条件が合わず見送りになった案件について、相手の意向に沿って改めて状況を確認する方法です。一般の宿泊客に無差別に電話するのではなく、再提案に意味がある相談先を整理します。
広告で得た接点を、一度の予約や問い合わせだけで終わらせないこと。そこまで含めて、集客の仕組みを広げていきます。
旅行予約サイトや地域の提携先も、役割を決めて組み合わせる
広告以外の施策は、すべてを自社サイトやSNSへ置き換えることではありません。旅行予約サイトも、ホテルを知ってもらう入口の一つとして位置づけ、公式予約とどのように役割を分担するかを考えます。
ホテルの特性によっては、近隣企業への法人宿泊の案内、イベント主催者との連携、旅行会社や地域施設との関係づくりなども候補になります。館内レストランや日帰り利用を増やしたい場合には、地域向けのチラシや案内物が適しているかを検討する余地もあります。
ただし、ほかの業種で使っている施策を、そのままホテルへ当てはめるわけではありません。宿泊、宴会、レストラン、日帰り利用では、届ける相手も利用までの流れも異なります。何を増やしたいのかを明確にしてから、必要な経路を選びます。
具体的な運用方法|少額予算では、広告を起点に段階的に広げる
初期は、予約導線・計測・広告の基本設計を優先する
ご予算が限られていて、まず直近の予約獲得を進めたい場合は、広告を起点に設計します。ホテルの強み、増やしたい宿泊目的、販売可能な日程、客室やプラン、想定する出発地域を確認し、広告の内容とリンク先を整理します。
あわせて、予約ボタンのクリックと予約完了を区別し、可能な範囲で予約金額やキャンセル後の実績も確認できるようにします。初期設定は、広告システムに正しい成果情報を渡し、改善の判断材料を持つためのものです。設定をしただけで、その後の成果が自動的に安定すると考えないようにします。
この段階でも、予約ページの不具合や基本情報の不足は放置しません。「広告を先にする」とは、広告の成果に必要な準備まで後回しにすることではなく、大規模なサイト改修や本格的なメディア運営などを、優先順位に沿って段階化するという意味です。
運用開始後は、広告の反応と予約実績から次の課題を見つける
広告を開始した後は、検索語句、配信地域、広告素材、予約につながったプランなどを確認します。単にクリックが安い広告を残すのではなく、実際の予約や宿泊にどのようにつながっているかを見ながら調整します。
宿泊日と予約日が異なることも踏まえ、いつ獲得した予約なのか、いつ宿泊する予定なのかを分けて管理します。また、広告管理画面の件数だけでなく、予約単価、泊数、キャンセル、販売に伴う費用も含めて評価します。
ここで得た結果から、次に取り組むべきことを判断します。広告のリンク先で情報が足りないなら公式サイトの改善を優先し、ホテルの雰囲気を確認できる素材が足りないなら撮影やSNSの整備を進める、というように、課題から順番を決めます。
3か月前後を見直しの目安に、広告以外の施策を提案する
当社では、初動から3か月前後を、集客全体を見直す一つの目安として考えます。ただし、「3か月経てば必ず広告が安定する」という保証ではありません。予約件数、検討期間、季節性、広告予算によって、判断に必要な期間は変わります。
その時点の成果とご予算を確認しながら、広告をどの程度維持するか、公式サイトやSEO、Instagram運用、Googleビジネスプロフィール、LINEなどのどこから着手するかを改めてご提案します。
広告が完全に安定するまで、ほかの施策を何も始めないという意味でもありません。すぐに改善できる情報不足や予約導線の問題は並行して直し、本格的な運用や制作には優先順位をつける進め方です。
重要なのは、広告運用を始めた後も、「次にどの集客経路を育てるか」という議論を続けることです。広告だけの契約、SNSだけの契約という区切りに引っ張られず、ホテル全体に必要な施策を検討していきます。
予算は「広告費」だけでなく、年間の集客予算として設計する
売上が良い月も悪い月も、財務として1年間継続できる金額をあらかじめ決めておくことを、当社ではおすすめしています。広告を基礎的な接点として維持する予算と、繁忙期や販売機会に合わせて追加する予算を分け、そのうえで広告以外の施策へ使う費用も計画します。
ここで大切なのは、毎月すべての媒体に同額を配分することではありません。広告から予約につながる経路を確認し、維持する意味のある配信を残しながら、次の集客経路をつくる予算を確保します。広告費を減らすこと自体を目標にせず、ホテル全体で何にお金を使うべきかを判断します。
予算が厳しい時期には、対象を絞り、日予算を数百円程度まで抑える運用を検討する場合もあります。ただし、その金額で十分な認知や予約が得られるとは限りません。多数の媒体へ少額ずつ分けて、どれも評価できない状態にするのではなく、優先する配信を選ぶことが前提です。
また、広告を減らして始めるSEOやSNSにも、制作や運用の費用、社内の工数がかかります。「広告以外なら無料で集客できる」と考えるのではなく、それぞれに必要な費用を含めて、年間で継続できる計画にします。
集客経路の分散は、媒体を増やすことではなく、役割を分けてつなぐこと
複数の集客経路を持つ目的は、一つの媒体や一つの予約入口への依存を減らすことです。ただし、施策を増やせば月ごとの波が必ず打ち消され、予約件数が一定になるわけではありません。同じ需要変動の影響を受ける経路もありますし、少ない予算を分散しすぎれば、どの施策も十分に機能しない可能性があります。
当社では、知ってもらう接点、比較するための情報、予約するための導線、再利用を促す接点を分け、それぞれがつながるように設計します。例えば、Instagram広告で知ってもらい、公式サイトの記事で理解を深めてもらい、ホテル名で検索したときに予約でき、宿泊後には希望する方へ次の滞在を案内する、といった流れです。
この流れをつくるには、広告だけ、SNSだけ、SEOだけを個別に評価するのではなく、どこに不足があるのかを全体で見る必要があります。
さらに、マーケティングミックスは広告媒体の組み合わせだけを指すものではありません。宿泊プランやサービス、価格、販売経路、情報発信まで含めて整える考え方です。零株式会社でも、広告だけでなく、商品・価格・流通・販促のつながりから、改善の順番を考える方針を掲げています。
少額予算だからこそ、媒体ごとの運用より、全体の優先順位を決める
媒体に特化した専門会社へ依頼することが適している場面はあります。一方で、ご予算が限られている段階では、各媒体を別々に最適化する前に、「そもそも今、その媒体にどの程度の予算を使うべきか」を決める役割が重要になります。
広告担当者は広告を増やしたい、SNS担当者は投稿を増やしたい、制作担当者はサイトを作り直したい。それぞれの施策に意味があっても、全部を同時に実施できるとは限りません。限られた予算の中では、今月は広告の予約導線を直す、次は写真を整える、その後に既存顧客への案内を始める、といった順番が必要です。
零株式会社では、特定の媒体を使うこと自体を目的にせず、どの施策を維持し、どこを改善し、何を次に追加するかまで含めてご提案します。広告運用を入口にしながら、ホテルの集客全体へ支援を広げていく考え方です。
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