求人ボックス リスティング広告 運用事例
飲食チェーンの店舗スタッフ採用戦略
01 クリック課金型の広告で採用を立て直す
全国に40店舗以上を展開する飲食チェーン様より、ホールスタッフ・キッチンスタッフ(アルバイト/正社員)の応募数が頭打ちになっているというご相談をいただきました。
従来は大手求人ポータルへの掲載課金型プランを利用していましたが、掲載料が固定でかかる一方、店舗やエリアによって応募の偏りが大きく、費用対効果が読みにくい状態でした。そこで私たちは、月間訪問者数の多い求人検索エンジン「求人ボックス」のリスティング広告(クリック課金型)を軸に、出した分だけ無駄なく課金する運用へと切り替えました。
結果として、3ヶ月で応募数を切り替え前の2.4倍に拡大。応募単価(CPA)は約4,800円まで圧縮し、店舗ごとの採用充足率を大きく改善しました。
02 課題と背景:応募が集まらない多店舗採用
飲食業界は慢性的な人手不足が続く業種です。厚生労働省の調査でも宿泊業・飲食サービス業の欠員率は全産業の中でも高い水準で推移しており、店舗運営の現場では「募集をかけても応募が来ない」という状況が常態化しています。
本案件のクライアント様は、複数エリアに店舗を構える成長中の飲食チェーンです。採用において、以下のような課題を抱えていました。
- 店舗ごとの応募の偏り:都市部の店舗には応募が集まる一方、郊外・ロードサイド店舗は応募がほぼゼロという状態で、店舗間の充足率に大きな差がありました。
- 固定掲載料の費用対効果の不透明さ:掲載課金型のプランでは「応募が来ても来なくても費用が発生する」ため、採用単価が読みにくく、予算計画が立てづらい状況でした。
- 急な欠員への対応力不足:退職や繁忙期に伴う急な増員ニーズに対し、掲載枠の入れ替えに時間がかかり、機動的に募集を強化できませんでした。
- 求人原稿の使い回し:全店舗でほぼ同一の求人原稿を使っており、勤務地・時給・シフトといった求職者が最も気にする条件が埋もれていました。
多店舗の採用では、「どの店舗に・いくらの予算を・どんな原稿で配分するか」を一元的に設計できる運用基盤が欠かせません。求人ボックスのリスティング広告は、クリックされた分だけ課金されるため、応募が出る店舗・エリアへ予算を機動的に寄せられる点が、この課題と相性の良いプラットフォームでした。
03 求人ボックス リスティング広告の特性と狙い
求人ボックスは、価格.comなどを運営するカカクコムが提供する求人検索エンジンで、月間訪問者数は1,000万人規模。求人情報に特化した検索サイトであるため、転職・アルバイト探しという明確な目的を持った求職意欲の高いユーザーが集まる点が最大の特徴です。
リスティング広告(有料)で得られるメリット
- 目に留まりやすい掲載枠:広告求人は検索結果の目立つ位置に表示されるため、自然掲載よりも多くの求職者の関心を集められます。
- 求職意欲の高いユーザーへリーチ:求人特化型の検索サイトのため、成果(応募)に直結しやすい層がターゲットになります。
- 無駄のないクリック課金型:求人がクリックされた分だけ課金され、表示されただけでは費用が発生しません。予算を効率的に使えます。
- 管理画面での運用最適化:機能の充実した管理画面から、キャンペーン・予算・掲載状況を確認しながら、成果に繋がる運用設定が可能です。
私たちは「求人ボックス=顕在層を低単価で取り切る媒体」と位置づけ、応募意欲の高いユーザーに対し、勤務地・時給・働きやすさを的確に訴求するクリック課金運用を設計しました。表示されるだけでは課金されない仕組みを活かし、クリックの質(=応募につながる流入か)に集中して最適化を行いました。
04 キャンペーン設計と入札・予算配分
クリック課金型の求人広告で成果を最大化する鍵は、「どの求人に・いくらまで払えるか」を応募データに基づいて設計することです。本案件では、全店舗を一括で扱うのではなく、エリア・職種・採用緊急度の3軸でキャンペーンを分割しました。
運用の設計方針
- エリア×職種でキャンペーンを分割:都市部/郊外、ホール/キッチン、アルバイト/正社員で求人をグルーピングし、それぞれに適正なクリック単価を設定しました。
- 応募単価(CPA)から逆算した入札:店舗ごとに許容できる採用単価を定義し、そこからクリック単価の上限を逆算。応募が取れる求人へクリック単価を引き上げ、取れない求人は抑制しました。
- 欠員店舗への予算集中:採用が逼迫している店舗・エリアに予算を寄せ、充足した店舗は配信を絞ることで、全体の充足率を均一化しました。
- 週次でのチューニング:管理画面の応募データを週次で確認し、クリック単価・予算・原稿を継続的に見直す運用サイクルを回しました。
掲載課金型と異なり、クリック課金型は「成果が出る求人にだけ予算を寄せる」ことができます。応募が出ない求人を放置せず、原稿改善か配信抑制かを毎週判断し続けたことが、応募単価の圧縮に直結しました。
05 求人原稿(求人票)の最適化
クリックされても応募されない最大の原因は、求人原稿が求職者の「自分に合うか」という判断材料を満たせていないことでした。私たちは飲食アルバイト・社員のペルソナを再定義し、求人票を全面的に見直しました。
求人タイトルの最適化
求人検索エンジンにおいて、タイトルはクリック率(CTR)に最も大きく影響する要素です。汎用的な「スタッフ募集」から、検索結果で選ばれる具体的なタイトルへ改善しました。
- 勤務地(駅名・エリア名)を冒頭に配置し、地域検索との適合性を高める
- 「時給○○円」「週1〜OK」「シフト自由」など、求職者が最重視する条件を明記
- 「未経験歓迎」「まかない付き」「履歴書不要」で応募ハードルを下げる
- 検索結果画面で切れずに表示されるよう文字数を最適化
働くイメージと不安の解消
飲食バイト・社員への応募を検討する求職者が抱える「忙しそう」「人間関係が不安」といった不安を解消する情報設計を行いました。
- シフトの柔軟性:「テスト期間の調整可」「Wワーク歓迎」など、ライフスタイルに合わせやすい点を具体的に記載
- 1日の仕事の流れ:出勤から閉店までの業務を時系列で紹介し、未経験者が働く姿をイメージできるよう設計
- 職場の雰囲気:スタッフの年齢層やチームの雰囲気を言語化し、人間関係の不安を軽減
- 店舗ごとの個別最適化:使い回し原稿をやめ、店舗の立地・客層・働く魅力を反映した原稿に差し替え
求人ボックスでは、複数の求人を比較検討しながら閲覧する求職者が多いため、原稿内での差別化が特に重要です。また、求人情報の詳細度や更新頻度が掲載順位にも影響するため、定期的な原稿更新と情報の充実化を継続し、広告と自然検索の両面で露出を高めました。
06 運用成果(3ヶ月間累計)
月額40万円の広告費で、エリア・職種別にクリック単価と予算を最適配分。クリック課金型の特性を活かし、応募が出る求人へ予算を集中させることで効率を最大化しました。
| 応募完了数 | 約250名 |
|---|---|
| 応募数(切り替え前比) | 2.4倍 |
| 平均応募単価(CPA) | 約4,800円 |
| クリック率(CTR)改善 | 約1.6倍 |
| 欠員店舗の充足率 | 大幅改善 |
特に効果が大きかったのは、これまで応募が集まらなかった郊外・ロードサイド店舗です。勤務地を冒頭に明記した原稿とエリア別の予算集中により、都市部店舗との充足率の差を縮めることができました。
07 成果に繋がった3つのポイント
1. クリック課金型を活かした「予算の集中」
掲載課金型では難しかった「成果が出る求人にだけ予算を寄せる」運用を徹底しました。応募が取れる店舗・職種へクリック単価と予算を集中させ、取れない求人は原稿改善か配信抑制かを週次で判断。無駄なクリックを削り、応募単価を約4,800円まで圧縮しました。
2. 店舗ごとの求人原稿の作り分け
全店舗で使い回していた原稿をやめ、勤務地・時給・シフト・職場の雰囲気を店舗単位で最適化。求人ボックスは比較検討するユーザーが多いため、店舗の個性と働く魅力を打ち出すことで、クリック率(CTR)が約1.6倍に向上しました。
3. 応募導線とレスポンス体制の改善
応募フォームの入力項目を必要最小限に絞り、スマートフォンから短時間で応募できる設計に変更。さらに応募後の連絡を早める体制を整えたことで、応募から面接・採用までの歩留まりを改善しました。求人広告は「出稿して終わり」ではなく、応募後のフォローまで含めて初めて採用成果に繋がります。
08 サイト連携(無料)との使い分け
求人ボックスには、有料のリスティング広告のほかに、自社の採用サイトや求人サイトをクローラで自動収集してもらう「サイト連携(無料)」という掲載方法もあります。本案件では、両者を補完的に組み合わせる方針を取りました。
サイト連携でベースの露出を確保
自社採用サイトの求人をクローラ連携の対象として整え、無料での自然掲載のベースを作りました。ただし掲載可否や順位はアルゴリズム次第で、急な増員には不向きです。
リスティング広告で機動的に増強
欠員や繁忙期など「今すぐ応募を増やしたい」局面では、リスティング広告で目立つ枠に出稿。クリック課金で必要な店舗だけを即座に強化しました。
無料のサイト連携は掲載が保証されず、掲載状況のコントロールも難しい一方、リスティング広告は「掲載位置」「予算」「配信のオン・オフ」を自社の意思で制御できます。安定した母集団形成は無料連携で、採用を急ぐ局面は有料広告で——という役割分担が、多店舗採用の安定運用に効果的でした。
09 今後の展望
求人ボックスのリスティング広告は、クリック課金型ならではの「無駄のなさ」と「機動力」が魅力です。一方で、その効果を最大化するには、媒体特性の理解・キャンペーン設計・求人原稿の作り込み・週次の運用改善という一連のプロセスを継続して回すことが欠かせません。
私たちは応募数という入口の数字だけでなく、面接・採用・定着までを見据えた採用マーケティングの伴走支援を行っています。求人ボックスの運用や、Indeedをはじめとする他の求人検索エンジンとの併用、採用単価の改善にお悩みの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
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