実績一覧 / 事例
大手ハウスメーカーの広告運用を、
正社員が引き継いだ事例
マーケティング支援会社様が担当していた大手ハウスメーカーのデジタル広告運用を、業務の進め方ごと零株式会社の正社員へ移しました。当社の社員がご依頼元のメンバーの一員となり、チームの中でクライアントワークに取り組んでいます。AIでは置き換えきれなかった細かな運用の工数を、人の手で引き受けている事例です。
- 大手ハウスメーカーのデジタル広告の運用業務
- 毎月1,000万円前後の広告予算を運用
- エリアごとに細かく予算を配分する必要がある
- この案件に最適化されたビジネスプロセスがある
- クライアントからの依頼や、定期的な定例がある
- 予算が大きく収益も良好なため、お客様としても優先度を下げられない状況
- ただ、お客様の方針としては、クリエイティブな活動というよりは
- 定められたビジネスフローに準じて工数を割り当てていく作業に近いため
- なるべく正社員のアサインを減らしたいというニーズがある
- AIの台頭を受けてリソースの削減を検討したものの、
- その会社に完全に最適化されたビジネスプロセスマネジメントがなされていることもあり
- AIだけですべてを賄うことはできず、細かな業務を人が担う必要がある
- そうした際に当社にお声がけいただき、業務の大半を担っていた正社員の方から
- 当社の正社員へ業務のビジネスプロセスを移植して
- デジタル広告の運用業務をすべて当社が担う構造に方向転換
- とはいえ、お客様の正社員の方もある程度は関わるため
- 当社の社員がお客様のメンバーの一員となって、クライアントワークに取り組む形ができた
- 現在も稼働中の案件であり、当社の社員が担う責任やスコープの委譲も進んでいる
- お客様としては、より上流からマーケティングコンサルティングの支援をしていきたいため
- 作業や工数に近いパートは、社員の手から切り離していきたいというニーズがあった
案件の概要
- ご依頼元
- マーケティング支援会社様(社名非公開)
- エンドクライアント
- 大手ハウスメーカー
- 対象業務
- デジタル広告の運用(エリア別の予算配分を含む)
- 広告予算
- 毎月1,000万円前後
- 担当者
- 零株式会社の正社員
- 関わり方
- ご依頼元チームの一員として常時稼働
- 契約期間
- 6ヶ月(以降も継続中)
- 現在の状況
- 稼働中・責任範囲を段階的に委譲中
担っている広告運用の中身
対象は、大手ハウスメーカーのデジタル広告の運用業務です。住宅は、地域ごとに需要も、競合の数も、住宅展示場やモデルハウスの動きも大きく変わる商材です。全国を一つの塊として同じ設定で回すわけにはいかず、どの地域にどれだけ予算を置くかを、エリア単位で細かく決めていく必要があります。
運用している予算は、毎月1,000万円前後です。この金額を全国に均等に配るのではなく、反響が伸びている地域には寄せ、動きが鈍い地域は抑えるといった配分を、媒体の状況や時期ごとの変化を見ながら動かし続けます。
エリアごとの細かい予算配分
この案件で手間がかかるのは、金額の大きさそのものよりも、配分の粒度の細かさです。地域を細かく区切り、それぞれの反響や単価の動きを追いながら、配分を小刻みに調整します。一つのエリアを動かせば、その影響が全体の消化ペースにも効いてくるため、全体のバランスを見ながら個別の地域を触るという作業を、毎日のように繰り返します。ここが、この案件の運用の中心にあたる部分です。
案件に合わせて作り込まれた業務の流れ
長く続いている案件のため、この案件のためだけに作り込まれた業務の進め方があります。レポートの形式、配分を見直すタイミング、数字の追い方、クライアントへの報告の出し方まで、一つひとつに決まった手順が用意されています。言い換えると、この案件に最適化された業務プロセスが、すでに完成した形で存在しているということです。
日々の動きは、この手順に沿って進みます。クライアントからは随時、個別の依頼や相談が入ります。加えて、定期的な定例のミーティングもあり、そこで直近の数字や次の打ち手をすり合わせます。依頼への対応と、定例に向けた準備と報告が、運用の作業と並行して常に走っている状態です。
優先度を下げられない案件である理由
予算の規模が大きく、ご依頼元から見た売上としても安定して立っているため、この案件の優先度を下げて雑に回すという選択肢はありません。収益が悪くないからこそ、手を抜けない。止めることも、後回しにすることもできない案件として、継続的に稼働し続けています。この「落とせない」という前提が、後ほど述べる人の配置の悩みにもつながっていきます。
ご依頼元が抱えていた悩み
案件として安定している一方で、ご依頼元には人の配置についての悩みがありました。日々の業務の中身が、ゼロから企画を立てるようなクリエイティブな仕事というより、定められた業務の流れに沿って工数を割り当てていく作業に近いものだったためです。
決まった手順が整っているぶん、作業そのものは安定して回ります。ただ、その安定した作業に自社の正社員を張り付け続けるのは、ご依頼元としては避けたいところでした。できるなら、この案件への正社員のアサインは減らしたい。そうした思いが背景にありました。
AIでの効率化を検討したものの
AIの台頭を受けて、ご依頼元はまず、AIを使ってこの業務のリソースを削れないかを検討しました。手順が明確な作業であれば、置き換えられる部分もあるはずだという見立てです。
ところが、この案件は会社に合わせて業務プロセスが細部まで作り込まれていました。その作り込みが細かいぶん、AIにそのまま任せられる部分は限られ、細かな判断や例外的な対応、手を動かす場面の多くは、どうしても人が担う必要が残りました。AIで作業量を減らすことはできても、人を完全に抜くことはできなかった、というのが検討の結論です。細かい業務のあれこれを引き受ける人の手が、依然として必要でした。
業務の進め方を、正社員から正社員へ移す
そうした状況で、当社にお声がけいただきました。これまで業務の大半を担っていたご依頼元の正社員の方から、当社の正社員へ、案件に最適化された業務の進め方をそのまま移すという話です。
引き継ぎは、手順書を渡して終わりにはしていません。前任の方と当社の担当者が直接やりとりをしながら、表に出ている手順だけでなく、どう判断するか、どんな例外があるか、過去にどんな経緯があったかまでを移していきました。業務プロセスを、人から人へ移植するイメージです。これにより、デジタル広告の運用業務は、すべて当社が担う構造へと切り替わりました。
ご依頼元が内部で使っている仕組みも共有していただいています。たとえばAIで組んだ入稿まわりの自動化など、ご依頼元が整えてきた道具を、当社の担当者が同じように使える前提で引き継ぎました。移すのは作業だけでなく、その作業を回すための環境も含まれます。
チームの一員としてのクライアントワーク
業務の大半を当社が担う形にはなりましたが、ご依頼元の社員の方も、案件には引き続きある程度関わります。完全に丸ごと外へ切り出すのではなく、ご依頼元の中に当社の担当者が入っていく形です。
そのため当社の社員は、外部の業者という立ち位置ではなく、ご依頼元のメンバーの一員としてクライアントワークに取り組みます。クライアントとのメールは当社の担当者が直接やりとりし、月に1回の定例にも担当者が出席します。チームの中の一人として振る舞い、ご依頼元の社員の方と一緒に案件を前に進めていく、という関わり方ができあがりました。
- 案件に最適化された業務の進め方を、前任の正社員から当社の正社員へ移植
- デジタル広告の運用業務は当社がすべて担当
- ご依頼元の社員の方も一定の範囲で関わり続ける
- 当社の担当者はご依頼元チームの一員として常時稼働
- クライアントへのメール対応と月次定例への参加を担当者が直接担う
開始までの進め方
- 01ご依頼元の社内調整
ご相談をいただいたあと、ご依頼元の社内で引き継ぎの調整をしていただき、正式なご依頼につながりました。
- 02期間と範囲の取り決め
契約期間、対応範囲、費用をチャット上で確認し、合意しました。電話対応は範囲から外すなど、担当する業務の線引きもこの段階で決めています。
- 03社内への周知に合わせた開始
ご依頼元の社員の方への周知が済んでから動けるよう、キックオフの時期をご都合に合わせました。
- 04前任の方と担当者で直接引き継ぎ
引き継ぎのミーティングは、前任の方から当社の担当者へ直接ご連絡いただく形にしました。以降の連絡も、グループチャットで担当者と直接進めています。
現在の状況と、ご依頼元が向かう先
現在も稼働している案件です。当社の担当者が担う責任と業務の範囲は、最初から全部ではなく、やりとりを重ねて信頼が積み上がるにつれて、段階的に委譲が進んでいます。任せられる部分が少しずつ広がっていく、現在進行形の関係です。
ご依頼元が本来向かいたいのは、より上流からのマーケティングコンサルティングの支援です。そのためには、作業や工数に近いパートを自社の社員の手から引き剥がし、上流の仕事にリソースを振り向ける必要がありました。当社がその工数のパートを引き受けることで、ご依頼元は落とせない案件を落とさずに回しながら、社員を上流の支援へ移していけるようになっています。
社名、案件名、費用は守秘義務に配慮して掲載していません。決まった業務の流れがあり、そこへ正社員を張り付け続けたくない。けれどAIだけでは賄いきれない。近い状況でのメンバーのアサインは、ご相談時に個別にご説明します。