Google広告 P-MAX(ショッピング特化)活用ガイド通常ショッピング広告との違いと無駄コストを抑える除外戦略【2026年最新版】
P-MAX(ショッピング特化)とは、Google Merchant Centerに登録した商品フィードだけを使って配信するP-MAXの運用形態です。ECサイトやネットショップの売上拡大において、商品画像・価格・商品名を直接表示できるショッピング広告は極めて重要な手法ですが、近年はGoogleの自動最適化を活用したP-MAXの活用が進み、運用思想も「商品単位で細かく手動調整する」方法から「AIに学習させながら配信を最適化する」方法へと大きく変化しています。
しかし実際の現場では、「P-MAXに切り替えたら成果が安定しない」「ショッピング広告枠で無駄な検索語句に出ている気がする」「通常ショッピング広告とどう使い分ければよいかわからない」といった課題が後を絶ちません。これらを解決する鍵は、P-MAXをただ配信するのではなく、ショッピング広告の特性を理解したうえで、商品フィード・カスタムラベル・リスティンググループ・除外設定を戦略的に設計することにあります。本記事では、P-MAX(ショッピング特化)の基本から、通常ショッピング広告との違い、成果を高める3つの設計ポイント、無駄コストを抑える除外戦略、入札・予算設計、計測、よくある課題と対策、標準ショッピングとの併用設計、2026年の実務トレンドまで、FAQ15問・Google公式ヘルプの外部リンク付きで一気通貫に解説します。
- 1. P-MAX(ショッピング特化)とは?
- 1-1. ショッピング特化型の配信の仕組み
- 1-2. 向いているケース・向かないケース
- 2. 通常(標準)ショッピング広告との違い
- 2-1. コントロール思想の違いを一覧で理解する
- 2-2. 主力商品は標準・それ以外はP-MAXの使い分け
- 3. 成果を左右する3つの設計ポイント
- 3-1. 商品フィードの品質を高める
- 3-2. カスタムラベルで商品を戦略的に分ける
- 3-3. リスティンググループで配信対象を整理する
- 4. 無駄コストを抑える除外戦略
- 4-1. 除外キーワードを設定する
- 4-2. アカウント単位で除外を管理する
- 4-3. 不要な商品そのものを除外する
- 4-4. ブランドリストと地域・スケジュールの調整
- 5. 入札戦略と予算設計
- 6. 計測・GA4・Merchant Center連携
- 7. よくある課題と対策
- 8. 標準ショッピングとP-MAXの併用設計
- 9. 2026年の実務トレンド
- 10. よくある質問(FAQ・全15問)
- 11. まとめ
01 P-MAX(ショッピング特化)とは?
P-MAX(ショッピング特化)とは、Google Merchant Centerに登録された商品フィードのみを使って配信されるP-MAX(パフォーマンス最大化キャンペーン)の運用形態です。通常のP-MAXでは、見出し・説明文・画像・動画などのアセットを追加してGoogle検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップなど複数の配信面へ広く配信できますが、ショッピング特化型では商品データをもとに広告が自動生成され、主にショッピング広告枠を中心に配信されます。
この記事の要点:P-MAX(ショッピング特化)は「商品フィードさえ整っていれば比較的スムーズに配信を始められる」点が最大の魅力です。一方で、成果の良し悪しがフィード品質と商品グルーピングに強く依存するため、初期設計が極めて重要になります。「AIが全部うまくやってくれる」のではなく、AIが学習しやすい環境を人間が整える——これがP-MAX運用の大原則です。
| 項目 | P-MAX(ショッピング特化) |
|---|---|
| 配信の元になるデータ | Merchant Centerの商品フィード |
| 主な配信面 | Google検索結果のショッピング広告枠など(アセットを足せば他面も) |
| 必要な素材 | 基本は商品名・価格・画像などのフィード情報 |
| 向いているケース | 商品点数が多いEC/少人数運用/配信を自動化したいケース |
※ アセット(テキスト・画像・動画)を追加すれば検索面以外にも配信は広がります。「ショッピング特化」はフィード中心で運用する考え方を指します。
1-1. ショッピング特化型の配信の仕組み
ショッピング特化型のP-MAXは、Merchant Centerにアップロードした商品フィード(商品名・説明文・画像URL・価格・在庫・GTIN・商品カテゴリ・カスタムラベルなど)を「素材」として読み込み、ユーザーの検索クエリや行動シグナルに合わせて商品広告を自動で組み立てて表示します。検索ユーザーが「ランニングシューズ 軽量」と検索すれば、フィード内の該当商品が画像・価格付きで表示される、というイメージです。
つまり、運用者が「どのキーワードにいくらで入札するか」を細かく指定するのではなく、フィードの情報量・正確性と、入札目標(目標ROAS等)、配信対象の商品セットという3つの入力をAIに渡し、AIが配信面・入札・マッチングを最適化する構造です。だからこそ、入力であるフィードが弱ければ出力(成果)も弱くなります。
1-2. 向いているケース・向かないケース
- 向いているケース:商品点数が多く手動の商品グループ管理が現実的でないEC/運用リソースが限られる少人数チーム/フィードが整備済みで配信を自動化したい事業者/幅広い商品で機会を取りこぼさず獲得したいケース。
- 慎重に検討すべきケース:主力商品が数点に集中し、その入札・露出を1点ずつ精密に管理したいケース/フィードがまだ整っておらず商品名・画像が貧弱なケース/ブランド指名の流入をP-MAXに飲み込まれたくないケース(指名は別管理が望ましい)。
これらは「どちらが優れているか」ではなく「どの商品群に、どの運用形態を割り当てるか」という設計の問題です。次章で標準ショッピング広告との違いを整理し、使い分けの軸を明確にします。
02 通常(標準)ショッピング広告との違い
P-MAX(ショッピング特化)を正しく使うには、従来の標準ショッピング広告との違いを把握しておくことが欠かせません。両者は「商品フィードを使って商品広告を出す」という点では同じですが、コントロールの思想がまったく異なります。
2-1. コントロール思想の違いを一覧で理解する
| 項目 | 通常ショッピング広告 | P-MAX(ショッピング特化) |
|---|---|---|
| 配信コントロール | 比較的細かく手動管理しやすい | AIによる自動最適化が中心 |
| 検索語句の管理 | 従来型の運用思想で調整しやすい | 除外設定を前提にコントロールが必要 |
| 運用工数 | やや高い | 比較的低い |
| 配信面 | 主にショッピング枠・検索面 | ショッピング枠中心(アセット追加で他面にも拡張) |
| 向いているケース | 主力商品を細かく管理したい時 | 商品数が多く、自動化で成果拡大したい時 |
標準ショッピング広告は、入札や商品グループ設計を比較的細かくコントロールしたい場合に向いています。検索語句レポートを見ながら除外を積み上げ、商品グループ単位で入札を調整する——従来型の運用思想がそのまま活きます。
一方、P-MAXはGoogleの機械学習を活用しながら、配信面や入札を自動で最適化できるため、運用効率と拡張性に強みがあります。ただしその裏返しとして、検索語句や配信面を運用者が直接指定する余地は小さく、「除外」と「商品セットの切り分け」「フィードの作り込み」でAIを誘導する運用に発想を切り替える必要があります。
2-2. 主力商品は標準・それ以外はP-MAXの使い分け
そのため実務では、主力商品や利益率の高い商品群は標準ショッピング広告で手堅く管理し、それ以外の商品群はP-MAXで広く獲得するという使い分けが有効です。露出と入札を1点ずつ精密に握りたい看板商品は手動寄りの標準で、ロングテールの大量の商品はAIに任せて取りこぼしを拾う——というポートフォリオ設計です。併用時の注意点(商品重複の整理など)は後述の第8章で詳しく扱います。
関連記事として、ショッピング広告の入札全般はGoogleショッピング広告の入札戦略、P-MAXの除外の細部はP-MAXの除外キーワード設定、Google広告のタイプ選択全体像はGoogle広告の種類と選び方も併せて参照してください。
03 成果を左右する3つの設計ポイント
P-MAX(ショッピング特化)で成果を出すには、単に配信を始めるだけでは不十分です。特に重要なのが、次の3つの設計ポイント——フィード品質・カスタムラベル・リスティンググループです。
3-1. 商品フィードの品質を高める
P-MAX(ショッピング特化)は、商品フィードの情報をもとに広告が自動生成されます。そのため、商品名・説明文・画像・価格・在庫情報・GTINなどが不十分だと、広告の関連性やクリック率、最終的なROAS(広告費用対効果)に直接影響します。
たとえば、商品名に型番だけしか入っていない場合、ユーザーの検索意図とマッチしづらくなります。「ブランド名+カテゴリ+主要な特徴+色・サイズ等の属性」を含めた、検索されやすい商品名を設計することが重要です。下表は、最低限点検したいフィード項目です。
| フィード項目 | 点検ポイント |
|---|---|
| 商品名(title) | ブランド・カテゴリ・特徴・属性を含め、検索意図に合う語順で。型番のみは避ける |
| 商品画像(image_link) | 背景がきれいで主役商品が明瞭な高解像度画像。テキスト焼き込みや過度な装飾は審査リスク |
| 説明文(description) | 素材・用途・サイズ・特徴を具体的に。重要情報は前方に |
| 価格・送料・税 | サイト表示と完全一致。不一致は審査落ち・配信停止の原因 |
| 在庫(availability) | 最新状態を反映。売り切れ商品への配信浪費を防ぐ |
| GTIN / ブランド | 正しく入力すると識別精度が上がり、関連性の高い配信につながりやすい |
| 商品カテゴリ(google_product_category) | 適切なカテゴリを指定し、マッチング精度を高める |
注意:フィードは「一度作って終わり」ではありません。在庫・価格は日々変わるため、フィードの鮮度(更新頻度)と正確性が成果の土台になります。価格やサイト表示との不一致、在庫切れの放置は、無駄なクリック課金だけでなく、Merchant Centerの不承認・アカウント停止にもつながります。詳細はMerchant Center ヘルプ(商品データ仕様)を確認してください。
3-2. カスタムラベルで商品を戦略的に分ける
P-MAXでは、Merchant Centerのcustom_label_0〜4(カスタムラベル)を使って商品を分類し、運用戦略を分けることができます。P-MAXはAI任せに見えますが、実際にはこのラベリングが成果を大きく左右します。たとえば以下のような切り分けが可能です。
| カスタムラベル例 | 活用イメージ |
|---|---|
| 利益率 | 利益率の高い商品群に予算を寄せる/低利益商品は目標ROASを厳しく |
| 売れ筋 | ベストセラー商品の露出を優先する |
| 価格帯 | 低単価商品と高単価商品で評価指標(目標ROAS)を分ける |
| 季節性 | シーズン商品に予算を集中する |
| 新商品 / 在庫処分 | 立ち上げ強化や在庫消化など、目的別にキャンペーンを分ける |
ポイントは、「利益率」と「価格帯」を分けて評価することです。たとえば低単価で利益率の低い商品と、高単価で利益率の高い商品を同じ目標ROASで評価すると、AIは売りやすい安価な商品にばかり予算を寄せ、利益貢献の大きい商品が伸びない——という事態が起こりがちです。ラベルで分けてキャンペーン(または目標)を変えることで、売上ではなく「利益」を最大化する運用に近づけます。
3-3. リスティンググループで配信対象を整理する
商品点数が多いECでは、「すべての商品を一律に配信する」と、利益率の低い商品や売りづらい商品にも予算が流れてしまうことがあります。そこで、リスティンググループ(商品グループ)やカスタムラベルを使って、どの商品をどのキャンペーンで配信するかを整理することが重要です。
- 表示回数が少ない商品群を別キャンペーンに切り出す(埋もれて学習が進まない商品を救済)。
- 利益率の低い商品・競争力の低い商品を配信対象から除外する。
- 主力・高利益の商品群を独立したキャンペーンにして予算と目標を専用化する。
このように配信対象を整理するだけで、同じ予算でも利益に直結する商品へ費用が回りやすくなり、運用効率が改善します。AIは「与えられた商品セットの中で」最適化を行うため、何を配信対象に含めるか/含めないかは、運用者が握るべき最重要レバーの一つです。
04 無駄コストを抑える除外戦略
P-MAXは自動化のメリットが大きい一方で、放置すると無駄な配信が増えやすいという課題もあります。そこで重要になるのが「除外設定」です。除外には大きく、(1)検索語句の除外、(2)アカウント単位の除外、(3)不要な商品の除外、(4)ブランドリスト・地域・スケジュールの調整——という4つのレバーがあります。
4-1. 除外キーワードを設定する
Google広告ヘルプによると、P-MAXの除外キーワードは検索広告枠とショッピング広告枠に適用されます。つまり、意図しない検索語句で商品広告が表示されている場合は、除外キーワードによって一定程度コントロールできます。
設定方法は、Google広告の「キャンペーン」から「キーワード」へ進み、「除外キーワード」タブで対象のP-MAXキャンペーンに追加する流れです。たとえば以下のような語句は、商材によっては除外候補になります。
除外候補になりやすい語句の例:「無料」「中古」「修理」「口コミ」「自作」「求人」など。これらは購入意図が薄かったり、自社が扱っていない需要(中古・修理・求人など)を拾ってしまったりする傾向があります。
もちろん商材によって適切な除外語句は異なるため、検索語句や実績データを見ながら判断する必要があります。新品のみを扱うショップなら「中古」は有効でも、中古も扱うショップでは逆効果です。除外は「思いつき」ではなく、検索語句インサイトの実データを起点に組み立てるのが鉄則です。
4-2. アカウント単位で除外を管理する
Google広告では、アカウント単位の除外キーワードも設定できます。これにより、P-MAXを含む検索広告枠・ショッピング広告枠全体に共通して除外を適用できます。
たとえば、全キャンペーンで一律に除外したい語句(ブランド毀損につながる語、明確に無関係な業界用語、過去に無駄打ちが多かった語など)がある場合は、個別キャンペーンに毎回登録するよりも、アカウント単位で管理した方が運用が安定します。キャンペーンが増えても除外の抜け漏れが生じにくく、棚卸しも一箇所で済みます。
| 除外の種類 | 適用範囲 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| キャンペーン単位の除外KW | 対象のP-MAXキャンペーンのみ | 商品群ごとに異なる除外を細かく当てたい時 |
| アカウント単位の除外KW | 検索・ショッピング枠全体(P-MAX含む) | 全体で一律に外したい語句の一括管理 |
4-3. 不要な商品そのものを除外する
無駄コストの原因は、検索語句だけとは限りません。利益率が低い商品・在庫が不安定な商品・競争力の低い商品を配信対象に含めたままだと、P-MAXがそれらにも予算を使ってしまう可能性があります。
そのため、リスティンググループやカスタムラベルを使って、不要な商品群を明確に除外することが重要です。「検索語句を絞る」だけでなく「そもそも出す商品を絞る」——この2方向から無駄を断つのが、ショッピング特化型における除外戦略の核心です。検索語句の除外が「入口」の制御だとすれば、商品の除外は「在庫」の制御にあたります。
4-4. ブランドリストと地域・スケジュールの調整
除外の発想は、キーワードと商品以外にも広げられます。
- ブランド除外リスト:自社ブランドの指名検索をP-MAXに拾わせたくない(指名は別キャンペーンで管理したい)場合や、他社ブランド名での無関係な配信を抑えたい場合に、ブランドリストで制御します。
- 地域(ロケーション)の除外:配送対象外の地域や、過去に費用対効果が悪かったエリアを除外して、無駄なインプレッションとクリックを抑えます。
- 不適切なコンテンツ面の抑制:アセットを追加して配信面が広がる場合、コンテンツに適さない掲載先をアカウントの除外設定で抑える検討も有効です。
やりすぎ注意:除外は強力ですが、過剰な除外は学習データを枯らし、配信量と最適化精度を落とす諸刃の剣です。立ち上げ初期から除外を盛りすぎると、AIが十分なコンバージョンデータを集められず、かえって成果が伸びません。「明らかな無駄」を外すことから始め、検索語句インサイトを見ながら段階的に絞り込むのが安全です。除外の細部はP-MAXの除外キーワード設定ガイドでも解説しています。
05 入札戦略と予算設計
ショッピング特化型のP-MAXでは、入札戦略は「コンバージョン値の最大化」を基本に、必要に応じて目標ROASを設定します。ECでは「コンバージョン数」より「コンバージョン値(売上)」を最大化したいケースが多いため、値ベースの最適化が中心になります。
| 入札戦略 | 狙い | 使いどころ |
|---|---|---|
| コンバージョン値の最大化(目標ROASなし) | 予算内で売上額を最大化 | 立ち上げ初期・学習促進期。まずデータを貯める |
| コンバージョン値の最大化+目標ROAS | 採算ラインを守りつつ売上拡大 | データが貯まり採算管理を効かせたい安定期 |
立ち上げ初期は目標ROASを設定せずにコンバージョン値の最大化のみで学習を進め、コンバージョンデータが十分に貯まってから目標ROASを設定する流れが安定しやすいとされます。最初から目標を厳しくしすぎると配信が絞られて学習が進みにくくなるため、段階的に目標を引き上げるのがコツです。
予算設計の目安:P-MAXは1日の予算をある程度確保しないと学習が安定しません。一般論として、目標CPA(または1コンバージョンあたりの想定単価)の数十倍程度の月予算を確保できると学習が進みやすいとされます。予算が薄すぎる場合は、配信対象の商品セットを主力に絞り、「広く薄く」ではなく「狭く濃く」学習させる方が効果的です。なお具体的な金額は商材・客単価・競合状況で大きく変わるため、あくまで目安として捉えてください。
予算規模別の広告戦略の考え方はGoogle広告の種類と選び方でも触れています。月10万/30万/100万円〜といった規模ごとに、標準ショッピングとP-MAXの配分は変わります。
06 計測・GA4・Merchant Center連携
P-MAXは標準ショッピングほど内部が細かく見えないぶん、計測の正確さが運用品質を左右します。コンバージョン値(売上)が正しく取れていなければ、値ベースの最適化は機能しません。
- コンバージョン値の送信:購入完了時に「実際の購入金額」を動的に送信し、AIが値ベースで最適化できるようにする。固定値ではなくトランザクションごとの実額が理想。
- 拡張コンバージョン:同意のもとで取得したメール等をハッシュ化して送信し、計測の精度・回復力を高める。Cookie制限下での計測補完に有効。詳細は拡張コンバージョンの解説を参照。
- GA4との連携:商品別・流入別の費用対効果を横断的に確認し、P-MAX管理画面だけでは見えない購買行動を補完する。
- Merchant Centerとの一体運用:フィードの不承認・在庫・価格不一致を定期点検し、配信機会の損失を防ぐ。
- 検索語句インサイト・商品別レポート:どの検索語句・どのアイテムIDで成果が出ているかを点検し、除外とフィード改善に還元する。
ShopifyなどのカートでP-MAX・ショッピングの計測を組む手順は、ShopifyでGoogle広告の拡張コンバージョンを組む方法、コンバージョン値の設計はGoogle広告のコンバージョン値設定で詳しく解説しています。
07 よくある課題と対策
P-MAX(ショッピング特化)の運用でよくある課題を整理すると、次のようになります。原因の多くは「フィード品質」か「配信対象の整理不足」に集約されます。
| 課題 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| ROASが安定しない | 商品フィードの質が低い | 商品名・画像・説明文・GTIN・在庫を見直す |
| 特定の商品ばかり出る | AIが一部商品に配信を偏らせている | カスタムラベルで商品群を分け、目標を変える |
| 無駄な検索語句で配信される | 除外設定が不足している | 検索語句を点検し除外キーワードを追加する |
| 利益率の低い商品に費用がかかる | 配信対象の整理不足 | リスティンググループで商品を分け、不要商品を除外 |
| 指名検索を食われている | P-MAXがブランド指名を拾っている | ブランドリストで制御し、指名は別管理にする |
| 成果が急に落ちた | フィード不承認・在庫切れ・価格不一致 | Merchant Centerの診断を確認し、フィードを修復 |
P-MAXは「自動で全部うまくやってくれる」わけではなく、AIが学習しやすい環境を人間が整えることが成果改善の前提になります。課題が出たときは、まず「フィードは正確で豊かか」「配信対象は整理されているか」「除外は適切か」「計測は正しいか」という4点を順に点検すると、原因の切り分けが早くなります。
08 標準ショッピングとP-MAXの併用設計
「標準ショッピングとP-MAXは併用できるのか」は実務で頻出の疑問です。結論から言えば併用は可能ですが、設計を誤ると互いに食い合い、無駄が増えます。ポイントは商品の重複を整理することです。
近年は、同一の商品を標準ショッピングとP-MAXの両方に出すとP-MAXが優先されやすい挙動があるため、両者に同じ商品を重複して入れると標準側が配信されにくくなります。したがって、併用する場合は次のような商品セットの切り分けが基本になります。
- 主力・高利益・要精密管理の商品群:標準ショッピング広告で、入札・除外・商品グループを手堅くコントロール。
- ロングテール・大量の商品群:P-MAX(ショッピング特化)で、AIに取りこぼしの獲得を任せる。
- 指名(ブランド)流入:P-MAXに飲み込ませず、検索キャンペーンやブランドリスト制御で別管理する。
併用時のチェック:(1)同じ商品が両キャンペーンに重複していないか、(2)予算が食い合っていないか、(3)指名検索の成果がP-MAX側に計上されて過大評価されていないか、を定期的に点検しましょう。併用は「両方やる」こと自体が目的ではなく、商品群ごとに最適な運用形態を割り当てるための手段です。
09 2026年の実務トレンド
2026年のEC広告運用では、P-MAXを単独で見るのではなく、Merchant Centerのフィード設計と一体で考える運用がより重要になっています。広告アカウントの中だけを最適化しても、入力であるフィードが弱ければ成果は頭打ちになるからです。
- フィードファースト:利益率・価格帯・季節性・売れ筋といった観点で商品をラベリングし、それを基にキャンペーンや配信対象を設計する考え方が、今後さらに重要になる。
- 除外機能の整備:P-MAXの除外機能(除外キーワード・ブランドリスト・アカウント単位除外など)は徐々に整備され、以前より完全なブラックボックスではなくなっている。
- 可視性の向上:検索語句インサイトや商品別・アセットグループ別の傾向が確認しやすくなり、データに基づく改善が回しやすくなってきた。
- AIを「誘導」する運用:「AI任せ」ではなく、フィード・ラベル・除外を組み合わせてAIを誘導する運用が、成果を左右するポイントになる。
つまり、P-MAX運用の巧拙は「管理画面の操作」よりも、その手前にあるフィードと商品戦略の設計で決まる時代になりつつあります。AIが優秀になるほど、人間が握るべきは「何を、誰に、いくらの目標で出すか」という上流の意思決定に移っていきます。
10 よくある質問(FAQ・全15問)
11 まとめ:フィード・ラベル・除外でAIを誘導する
本記事では、P-MAX(ショッピング特化)を、基本・標準ショッピングとの違い・3つの設計ポイント・除外戦略・入札・計測・課題と対策・併用設計・2026年トレンドまで、一気通貫で整理しました。要点は次の通りです。
- P-MAX(ショッピング特化)はMerchant Centerの商品フィードのみで配信する運用形態。成果はフィード品質と商品グルーピングに強く依存する。
- 標準ショッピングは手動コントロール向き、P-MAXは自動最適化向き。主力は標準・ロングテールはP-MAX、が基本の使い分け。
- 成果を左右するのは(1)フィード品質 (2)カスタムラベル (3)リスティンググループの3点。
- 無駄コストは除外キーワード・アカウント単位除外・不要商品の除外・ブランド/地域の制御で抑える。ただし過剰な除外は学習を枯らすため段階的に。
- 2026年は「AI任せ」ではなくフィード・ラベル・除外を組み合わせてAIを誘導する運用が成果を分ける。
P-MAXは「自動で全部うまくやってくれる」のではなく、AIが学習しやすい環境を人間が整えることで初めて成果が出る仕組みです。とりわけショッピング特化型では、広告アカウントの操作よりも、その手前にあるフィード設計と商品戦略が成否を分けます。
横浜の独立系・運用型広告代理店である零(Rei)株式会社の「でもやるんだよ」では、コトラーのマーケティング理論を土台に、ペルソナ設計からMerchant Centerのフィード設計・カスタムラベル戦略・除外設計・標準ショッピングとの併用までを一体で組み立て、ECの売上・利益の最大化を伴走支援しています。料金体系も直接契約20%/代理店協業10%と完全公開。「P-MAXに切り替えたが成果が安定しない」「無駄な検索語句に出ている気がする」「フィードから設計し直したい」といった課題があれば、無料相談フォームからお気軽にご相談ください。
関連記事「P-MAXの除外キーワード設定」「Googleショッピング広告の入札戦略」「P-MAX立ち上げの落とし穴」「Google広告の種類と選び方」「ShopifyでGoogle広告の拡張コンバージョンを組む方法」も併せてご覧ください。
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