Googleショッピング広告に「新発売」バッジが勝手に付く原因と消し方Googleに問い合わせて分かった判定条件と、フィード運用での回避策

発売から何年も経っている定番商品なのに、Googleショッピング広告の枠に「新発売」と表示されてしまう。ヘルプセンターのバッジ一覧を探しても該当する項目が見つからず、Merchant Centerにも設定らしい設定がない——ある小売系の案件で実際に起きたこの事象について、私たちはGoogle広告サポートに正式に問い合わせました。本記事では、そのとき送った質問文と返ってきた回答をそのまま共有したうえで、フィード運用の現場で何をすればバッジを呼び込まずに済むのかを整理します。

00 はじめに

Googleショッピング広告を運用していると、商品画像の下やその近くに、Google側が自動で付ける小さなラベルが表示されることがあります。「セール」「送料無料」「*%OFF」といった表示がそれで、Googleはこれをアノテーション(annotation)バッジ(badge)と呼んでいます。広告主が入稿した文言ではなく、商品データや価格の履歴をもとにGoogleが判断して付けるものです。

多くの場合、これらは値ごろ感や配送条件を補足してくれるありがたい存在です。ところが、実態と合わないバッジが付いてしまうと話は逆になります。今回取り上げるのは、発売から時間が経った既存商品に「新発売」というバッジが付いてしまい、広告表示としてユーザーに誤解を与えかねない状態になった、というケースです。

厄介なのは、このバッジがGoogleのヘルプセンターに掲載されているアノテーションとバッジの一覧表に見当たらないことでした。一覧にないということは、公開ドキュメントから条件も制御方法も読み取れないということです。Merchant Centerの設定画面を探しても該当項目はなく、フィードのどの属性をいじれば止まるのかも分かりません。

そこで私たちは、推測で対処するのをやめてGoogle広告サポートに正式な問い合わせを出しました。本記事は、そのときに送った質問文と、返ってきた回答、そしてそこから導いた実務上の打ち手をまとめたものです。守秘のため、事業者名・アカウントID・担当者名などは伏せていますが、質問と回答の内容そのものには手を加えていません。

同じ事象で困っている運用者の方はもちろん、「媒体の仕様が分からないときにどう問い合わせれば答えが返ってくるのか」を知りたい方にも、そのまま流用できる形でまとめました。

01 そもそも「バッジ」「アノテーション」とは何か

ショッピング広告や無料リスティングに詳しくない方のために、まず前提から整理します。

広告主が書くものではなく、Googleが付けるもの

検索広告のテキストは、広告主が見出しや説明文を入稿します。一方でショッピング広告の表示は、Merchant Centerに登録した商品データ(フィード)をもとにGoogleが自動で組み立てます。商品名、画像、価格といった主要な情報はフィードの属性から取られますが、それに加えてGoogleが独自の判断で付け足す補足表示があります。これがアノテーション/バッジです。

代表的なものには次のようなタイプがあります。

種類表示の例おおまかな根拠
価格系セール、値下げ、*%OFFフィードのsale_priceや価格の履歴
配送系送料無料、翌日配送配送設定やshipping属性
返品系返品無料、○日以内返品可返品ポリシーの設定
評価系星の数、レビュー件数商品レビューフィードや販売者評価
今回の対象新発売一覧表に記載がない=公開情報からは不明

価格・配送・返品といったバッジは、根拠になる属性や設定がはっきりしているので、出したければ出せますし、出したくなければ元の設定を変えれば済みます。しかし「新発売」は、そもそもヘルプの一覧に載っていないため、この「根拠になる設定」が特定できませんでした。

なぜ実態と合わないバッジが問題になるのか

「新発売と書かれても悪いことはないのでは」と思われるかもしれません。しかし実務では次のような不都合が出ます。

  • 表示の正確性:何年も販売している商品を「新発売」と表示するのは、ユーザーに対して事実と異なる印象を与える。
  • ブランドの一貫性:新商品の発売告知を別途やっている場合、既存商品に同じラベルが付くと訴求が薄まる。
  • 売り場との齟齬:広告では「新発売」なのに、遷移先の商品ページにはそんな表記がない。クリック後の期待値が合わない。
  • 説明責任:クライアントや社内から「なぜこれが新発売になっているのか」と聞かれたときに、根拠を説明できない状態が続く。

広告運用の現場で本当に困るのは、最後の「説明できない」という点です。原因が分からないまま放置すると、次の定例でも同じ質問が出続けます。だからこそ、公開情報で分からないものは媒体に直接聞くのが最短だと判断しました。

02 実際に起きたこと|新商品ではない商品に「新発売」が付いた

事象の輪郭は、次のようなものでした。

【発生した事象】

  • Googleショッピング広告の一部の商品に「新発売」バッジが表示されている。
  • 対象の商品は新商品ではなく、以前から継続して販売しているもの。
  • 広告主側で「新発売」と入力した箇所はどこにもない。フィードにも該当する文言はない。
  • Merchant Centerの管理画面を探しても、バッジ表示に関する設定項目が見当たらない。
  • ヘルプセンターのアノテーション・バッジ一覧表にも「新発売」の記載がない。

この時点で立てられる仮説はいくつもありました。フィードのcondition(商品の状態)が新品になっているからではないか。availabilityの切り替えが影響しているのではないか。商品データの更新日時を見て「更新された=新しい」と判定しているのではないか。あるいは商品IDそのものを見ているのではないか——。

ただ、こうした仮説を運用側で総当たりに検証するのは現実的ではありません。フィードの属性をひとつ変えるたびに再クロール・再審査が入り、結果が出るまでに日数がかかります。しかも変更が広告表示全体に影響するリスクもあります。「試して確かめる」のコストが高すぎる領域では、先に一次情報を取りに行くほうが速い——これが今回の判断です。

03 Google広告サポートに送った問い合わせ文(全文)

実際に送った問い合わせ文を、事業者を特定できる情報だけ伏せたうえでそのまま掲載します。この構成は他の媒体・他のトラブルにもそのまま流用できるので、テンプレートとして使ってください。

送信した問い合わせ文

平素より大変お世話になっております。○○株式会社の△△と申します。

【ご相談内容】
Google ショッピング広告において、意図せず「新発売」バッジが表示される商品があり、この表示を回避したく考えております。対象商品は実際には新商品ではないため、ユーザーに誤解を与える表示となっており、バッジを表示させない方法を探しております。

【ご質問】
1. 「新発売」バッジが付与される判定条件をご教示ください。商品フィード内のどの属性、または商品データの初回登録日・更新日など、どの情報を根拠に判定されているのかを知りたく存じます。
2. マーチャント側でこのバッジの表示をオプトアウトする方法はございますか。Merchant Center の設定、または商品フィードの属性による制御が可能かどうかご教示ください。
3. オプトアウトが不可の場合、フィード運用(商品 ID の扱い、商品データの登録・更新のタイミング、condition や availability 等の属性設定)によってバッジの付与を回避できる方法がございましたらご教示ください。
4. バッジが付与されてから自動的に解除されるまでの想定期間(日数)がございましたらご教示ください。

【確認済みの内容】
ヘルプセンターの「ショッピング広告と無料リスティングのアノテーションとバッジについて」を確認いたしましたが、「新発売」バッジは一覧に記載がなく、制御方法を見つけることができませんでした。

【ご希望の成果】
「新発売」バッジの付与条件を把握し、意図しない商品への表示を回避できるようにすること。

お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

この文面で意識したのは、次の4点です。

  • 質問に番号を振る:回答者が1つずつ潰していけるので、「まとめて一言で返される」ことを防げます。
  • 自分の仮説を質問に埋め込む:「どの属性か」「初回登録日か更新日か」と候補を挙げることで、担当者が調べる範囲を絞れます。
  • 確認済みの内容を書く:ヘルプのどのページを見たうえで聞いているかを先に伝えると、同じページのリンクを貼り返される定型回答を避けられます。
  • ご希望の成果を書く:「表示を止めたい」というゴールを明示しておくと、仮に手段Aが不可でも、担当者が手段Bを添えて返しやすくなります。

この4点を守ると、返信の質が目に見えて変わります。詳しくは9章でもう一度整理します。

04 返ってきた回答|4つの論点への公式見解

数日後、Google広告サポートから回答が届きました。要約する前に、まずは届いた返信の原文をそのまま掲載します(アカウントIDと担当者名のみ伏せています)。媒体サポートが実際にどういう粒度で答えてくれるのかは、それ自体が参考になるはずです。

Google広告サポートからの返信(原文ママ)

○○○○様

Merchant Center アカウント ●●●●●●●●●● に関して、Google 広告サポートにご連絡いただき、ありがとうございます。 「新着」バッジの表示に関するモニタリングの内容を共有いただき、ありがとうございます。

正確な商品アノテーションを確認することはビジネスにおいて重要であると認識しており、ショッピングのエコシステム内でこれらのバッジがどのように機能するかについてご説明いたします。

ご質問の詳細につきまして、確認いたしました情報は以下のとおりです。

  • バッジの基準:「新着(New Release)」(内部的には「New Arrival」と呼称)バッジは、特定のフィード属性には紐付けられていません。 代わりに、弊社のシステムが、グローバルカタログ全体にとって完全に新しい商品、またはお客様のアカウントにとって新しい商品をアルゴリズムで検出します。 この検出は多くの場合、商品 ID などの商品データが最初にインデックス登録されたタイミングに依存します。
  • オプトアウトのオプション:現在、Merchant Center では、これらの動的バッジを手動でオプトアウトする設定はご利用いただけません。 これらの注釈は、ショッピング広告および無料リスティングの関連性を高めるために、アルゴリズムによって自動的に適用されます。
  • フィード管理:システムが商品を識別する方法を管理しやすくするため、商品 ID と GTIN を一貫して維持することをお勧めします。 これらの識別子を変更すると(新しいIDを使用してアイテムを削除および再アップロードするなど)、システムがそのアイテムを新品として認識するようになるのが一般的です。
  • 表示期間:これらのバッジは、カタログ内における商品の履歴の動的な評価を通じて適用されるため、表示期間の日数は厳密に定義されておりません。 このバッジは、商品が弊社の記録において一貫した履歴を確立した時点で、通常は表示されなくなります。

引き続きサポートが必要な場合は、このメールにご返信ください。 お電話での対応をご希望の場合は、折り返しお電話を差し上げることも可能です。 恐れ入りますが、ご希望の電話番号、ご連絡可能な時間帯、およびタイムゾーンをお知らせいただけますようお願いいたします。

問題が完全に解決し、順調に運用いただけるようになるまで、引き続きサポートさせていただきます。

ここからは、この4つの論点をひとつずつ噛み砕いていきます。

① バッジの基準|特定のフィード属性には紐付いていない

「新着(New Release)」バッジ——Google内部では「New Arrival」と呼ばれているとのこと——は、特定のフィード属性には紐付いていないという回答でした。代わりに、Googleのシステムが「グローバルカタログ全体にとって完全に新しい商品」または「そのアカウントにとって新しい商品」をアルゴリズムで検出している、と説明されています。そしてこの検出は、多くの場合商品IDなどの商品データが最初にインデックス登録されたタイミングに依存する、とのことでした。

② オプトアウト|手動で止める設定は提供されていない

現在のMerchant Centerには、これらの動的バッジを手動でオプトアウトする設定は用意されていないという明確な回答でした。理由として、これらの注釈はショッピング広告および無料リスティングの関連性を高めるために、アルゴリズムによって自動的に適用されるものだと説明されています。

③ フィード管理|商品IDとGTINを一貫して維持する

システムが商品をどう識別するかを管理しやすくするために、商品IDとGTINを一貫して維持することが推奨されました。そして重要なのが次の一文です。これらの識別子を変更すると(たとえば、既存のアイテムを削除して新しいIDで再アップロードするなど)、システムはそのアイテムを新品として認識するのが一般的——つまり、意図せず「新発売」を呼び込む引き金が、ここにあるということです。

④ 表示期間|日数は定義されていない

「何日で消えるのか」については、日数は厳密に定義されていないという回答でした。これらのバッジはカタログ内における商品の履歴を動的に評価して適用されるため、商品がGoogle側の記録において一貫した履歴を確立した時点で、通常は表示されなくなるとのことです。

4つの回答を一言でまとめると:「新発売」バッジはフィードの特定属性ではなく、商品IDの履歴で決まる。止めるスイッチはない。だからこそIDを変えないことが唯一の実務的なコントロール手段であり、放っておけばいずれ消える——ということになります。

05 回答の読み解き|「新しい商品」ではなく「新しく登録された商品」

この回答を最初に読んだとき、現場の反応は「新しく商品登録されたものってことか……謎すぎる」というものでした。感覚としてはよく分かります。運用者の頭の中では「新発売=世の中に初めて出る商品」ですが、Googleが見ているのはそこではないからです。

ズレの正体は「誰にとって新しいのか」

回答をよく読むと、Googleは2つの軸で「新しさ」を見ています。

意味運用者の実感とのズレ
グローバルカタログにとって新しいGoogleの巨大な商品カタログ全体で初めて見る商品ここは実感と近い。本当の新商品。
そのアカウントにとって新しいそのMerchant Centerアカウントで初めてインデックスされた商品ここが問題。商品自体は古くても「新規登録」なら新しい扱い。

つまり「新発売」は商品の発売日ではなく、Googleがその商品IDを初めて見た日を基準にしているということです。商品そのものが10年前から売られていても、そのIDがGoogleのインデックスに登場したのが先週なら、システムから見れば「新しく現れた商品」になります。

だから「何もしていないのに突然付いた」が起きる

この理解に立つと、心当たりのない場面でバッジが付く理由が説明できます。よくあるのは次のようなタイミングです。

  • フィード管理ツールやカートシステムを入れ替え、商品IDの採番ルールが変わった。
  • 商品コードの体系を整理し、旧IDを廃止して新IDに振り直した。
  • 在庫切れの期間にフィードから商品を落とし、再入荷時に登録し直した。
  • 複数店舗・複数フィードを統合し、片方のIDで登録し直した。
  • 新しいMerchant Centerアカウントに移行した、またはサブアカウントを作り直した。

どれも運用としては真っ当な作業で、「新発売」を狙った操作ではありません。それでもGoogleから見れば「見たことのないIDが現れた」という同じ事象です。ここが、運用者の直感とアルゴリズムの判定がすれ違う一番の理由でした。

「特定の属性ではない」ことの意味

回答の①には、実務上とても大きな含意があります。属性に紐付いていないということは、属性をいじっても止まらないということです。conditionを中古にしても、availabilityを触っても、商品名から新商品を連想させる語を削っても、判定の根拠がそこにない以上は効きません。ここを勘違いしてフィードを触り続けると、バッジは消えないうえに広告表示だけが劣化していきます。

「効かない打ち手を早く捨てられる」——サポートに聞いて得られた一番の価値は、実はここでした。

06 明日からできるフィード運用の回避策

オプトアウトができない以上、打ち手は「そもそも新規商品として認識させない」方向に限られます。回答の③を実務に落とすと、次の順序になります。

  1. 商品IDの採番ルールを固定し、社内で明文化する。誰が作業しても同じIDになる状態にします。SKUコードなど、事業側で不変の値を素直に使うのが最も安全です。日付やキャンペーン名をIDに含めるのは避けます。
  2. GTIN(JANコードなど)を可能な限り全商品に入れる。GTINはGoogleが商品を同定するための世界共通のキーです。IDと合わせて一貫していれば、多少の変更があっても同一商品として履歴が引き継がれやすくなります。
  3. 「削除して再アップロード」を運用から追放する。これが今回のいちばん重要な結論です。商品情報を直したいときは、削除ではなく同じIDのまま上書き更新します。
  4. 在庫切れはフィードから消さず、availabilityで表現する。売り切れのたびに商品を落として再入荷で戻す運用は、Googleから見ると「消えた商品が新しく現れた」ように見えます。フィードには残したまま在庫状態だけを切り替えるのが定石です。
  5. ツール・カートの移行前に、ID対応表を作る。移行によってIDが変わりそうなら、旧IDを維持できる設定がないかを先に確認します。維持できない場合は、バッジが一時的に付くことを前提にスケジュールを組みます。
  6. バリエーション商品はitem_group_idで束ね、子IDを乱立させない。色・サイズ違いを都度新しいIDで作り足すと、新規登録が発生し続けます。
  7. 付いてしまったら、IDを変えずに配信を継続する。回答の④のとおり、履歴が積み上がれば表示されなくなります。焦ってIDを変えると履歴がリセットされ、逆効果です。

優先順位はシンプルです。「IDを変えない」が最優先。次に「GTINを揃える」。そのうえで「消さない・作り直さない」。この3つを守るだけで、意図しない「新発売」バッジのほとんどは発生しなくなります。フィードの属性を細かくチューニングする話ではありません。

商品フィードそのものの設計や必須属性については、Googleショッピング広告の仕様|Merchant Center 商品データフィードの必須属性・文字数・画像要件Googleショッピング広告×商品フィード最適化の完全ガイドで詳しく解説しています。

07 意図せずバッジを呼び込むNG運用パターン

回答を踏まえて、「よかれと思ってやると裏目に出る」運用を整理しておきます。

NG 1

商品情報を直したいので、いったん削除して入れ直す。
フィードのミスを修正するときにやりがちですが、これが最も直接的に「新品として認識される」操作です。修正は必ず同一IDでの上書きで行います。

NG 2

「新発売」を消したいので、商品IDを別のものに変えてみる。
直感的にはリセットしたくなりますが、Googleから見れば「さらに新しい商品が現れた」だけです。バッジの起点が更新され、状況は悪化します。

NG 3

属性をひとつずつ変えて総当たりで検証する。
判定は特定属性に紐付いていないため、原理的に成果が出ません。再クロールと審査の待ち時間だけが積み上がり、そのあいだ広告表示も不安定になります。

NG 4

在庫切れ商品を毎回フィードから外す。
出し入れを繰り返すほど、Google側の商品履歴は途切れます。availabilityで在庫状態を表現し、商品自体はフィードに残しておくのが基本です。

NG 5

フィードツールの移行を、ID設計を確認しないまま実行する。
移行そのものは問題ありませんが、IDの採番がツール任せだと全商品が新規登録扱いになりえます。移行前にID出力ルールを必ず確認します。

OK

IDとGTINを固定したまま、静かに配信を続ける。
地味ですが、これが公式回答から導ける唯一の正解です。履歴が積み上がるにつれてバッジは外れていきます。

08 付いてしまったときの社内説明と、バッジを味方にする発想

クライアント・社内にどう説明するか

「止められません」とだけ伝えると、対応していないように受け取られてしまいます。次の3点をセットで説明すると、納得が得られやすくなります。

  • 原因:商品の発売日ではなく、Googleがその商品IDを初めて認識した時期で判定されている。だから既存商品でも、登録が新しければ付く。
  • 制御可否:Merchant Centerに表示を止める設定はない。媒体サポートにも確認済みで、これはアルゴリズムによる自動付与である。
  • 今後の方針:商品IDとGTINを固定し、削除・再登録を行わない運用に切り替える。付与済みのものは履歴の蓄積とともに解消される見込み。

「調べた結果、こう決まっていて、こう対応する」という形にできると、分からないまま放置している状態から抜け出せます。運用の信頼は、成果の数字だけでなく、こうした説明の解像度でも作られます。

視点を変えると、悪い話ばかりでもない

今回は「実態と合わないから消したい」というケースでしたが、判定ロジックが分かったということは、本当の新商品では意図的に活かせるということでもあります。

  • 新商品の立ち上げ時は、発売前から仮登録して寝かせるのではなく、売り出すタイミングで初めて登録するほうが、新規性の評価と販売開始が揃いやすい。
  • 新商品ローンチのキャンペーンでは、広告文・LP・ショッピングの表示が同じ「新発売」の文脈で揃うため、訴求として噛み合う。
  • 逆に、定番商品を扱うカテゴリでは、ID設計を守ること自体が表示の安定につながる。

「消したいバッジ」ではなく「発生条件が分かっている表示」として扱えれば、商品登録のスケジュール設計にまで落とし込めます。

09 媒体サポートから答えが返ってくる問い合わせの書き方

今回の件で改めて確認できたのは、問い合わせ文の作り方で回答の質が変わるということです。ヘルプページのURLを貼り返されて終わるか、判定ロジックの説明まで踏み込んでもらえるかは、こちらの書き方次第の部分が大きくあります。使い回せる型として整理しておきます。

そのまま使える5ブロック構成

ブロック書くこと効果
① ご相談内容何が起きていて、何が困るのかを2〜3文で担当者が事象を正しく再現・特定できる
② ご質問(番号付き)知りたいことを分解して番号を振る1つずつ回答が返る。取りこぼしが減る
③ 仮説の提示「◯◯属性か、初回登録日か」と候補を列挙調査の範囲が絞られ、回答が具体化する
④ 確認済みの内容見たヘルプページと、そこで解決しなかった点定型リンクを貼り返される往復を防げる
⑤ ご希望の成果最終的にどうなりたいのか手段Aが不可でも代替案が添えられる

③は②の中に織り込んでも構いません。今回の問い合わせでも、質問1に「どの属性、または初回登録日・更新日など」と候補を書いたからこそ、「特定の属性には紐付かず、最初にインデックス登録されたタイミングに依存する」という核心の回答が返ってきました。

やってはいけない聞き方

  • 「新発売バッジを消してください」だけ:可否の一言で終わり、代替手段が返ってきません。
  • 質問を1文に詰め込む:複数の論点があると、答えやすい1点だけが回答されがちです。
  • ヘルプを見ずに聞く:該当ページのリンクが返ってきて、1往復まるごと無駄になります。
  • 「急ぎです」だけを強調する:優先度は上がらず、情報量が減るだけです。

回答が届いたあとにやること

回答は受け取って終わりにせず、次の3つに変換しておくと資産になります。

  • 運用ルールに落とす:今回なら「商品IDを変える作業は禁止」「削除ではなく上書き」を作業手順書に書き込む。
  • チームに共有する:同じ事象は他のアカウントでも必ず起きます。個人の記憶に置かない。
  • 公開情報にない知見として記録する:ヘルプに載っていない仕様は、次に調べても出てきません。問い合わせ文と回答をセットで保存しておきます。

10 まとめ

Googleショッピング広告の「新発売(New Arrival)」バッジについて、Google広告サポートへの問い合わせで分かったことを振り返ります。

  • 判定条件:特定のフィード属性には紐付いていない。Googleのシステムが、カタログ全体またはそのアカウントにとって新しい商品をアルゴリズムで検出しており、商品IDなどが最初にインデックス登録されたタイミングに依存することが多い。
  • オプトアウト:Merchant Centerに手動で止める設定は用意されていない。関連性を高めるための自動付与という位置づけ。
  • 回避策:商品IDとGTINを一貫して維持する。削除して新しいIDで再アップロードすると、システムは新品として認識する。
  • 表示期間:日数の定義はない。Google側の記録で一貫した履歴が確立された時点で、通常は表示されなくなる。

結論として、この事象はフィードの設定ミスではなく、商品IDのライフサイクル管理の問題でした。だからこそ、対処もフィード属性の調整ではなく「IDを変えない運用ルールを作る」という、地味だが再現性のある方向になります。

そしてもうひとつ。公開ドキュメントに載っていない挙動に出会ったとき、推測で属性をいじり続けるより、整理した質問を媒体に投げるほうが速く、確実で、説明可能な答えが手に入るということです。今回の問い合わせ文はそのまま流用できる形で3章に載せていますので、似た状況の方はぜひ使ってください。

11 よくある質問(FAQ)

Q. 「新発売」バッジは、フィードのどの属性で決まりますか?

Google広告サポートの回答によれば、特定のフィード属性には紐付いていません。Googleのシステムが、グローバルカタログ全体にとって新しい商品か、そのアカウントにとって新しい商品かをアルゴリズムで検出しており、この検出は多くの場合、商品IDなどの商品データが最初にインデックス登録されたタイミングに依存します。conditionavailabilityを変えても止まりません。

Q. Merchant Centerでオプトアウトできますか?

できません。動的バッジを手動でオプトアウトする設定は現在提供されていない、という回答でした。これらの注釈は、ショッピング広告および無料リスティングの関連性を高めるためにアルゴリズムが自動的に適用するものと位置づけられています。

Q. 何日くらいで消えますか?

日数は厳密に定義されていません。カタログ内での商品の履歴を動的に評価して付与されるため、Google側の記録で一貫した履歴が確立された時点で通常は表示されなくなります。裏を返せば、途中で商品IDを変えると履歴が途切れ、解消が遠のきます。付いてしまったら、IDを変えずに配信を続けるのが最短です。

Q. 商品情報を修正したいときは、どうすればよいですか?

削除して入れ直すのではなく、同じ商品IDのまま上書き更新してください。削除と再アップロードは、Googleから見ると別の新しい商品が登場したのと同じ扱いになり、「新発売」の起点になります。

Q. カートやフィードツールを移行する予定です。何に気をつけるべきですか?

移行後も同じ商品IDを出力できるかを、事前に必ず確認してください。ツール側の自動採番に任せると全商品が新規登録扱いになる可能性があります。どうしてもIDが変わる場合は、一時的にバッジが付くことを前提に、新商品の訴求とぶつからない時期を選ぶといった調整が現実的です。GTINを全商品に入れておくことも、同定を助ける保険になります。

Q. 在庫切れの商品はフィードから外すべきですか?

外さないことをおすすめします。商品はフィードに残したまま、availabilityで在庫状態を表現してください。出し入れを繰り返すと商品の履歴が途切れ、再登録のたびに新規商品と判定されやすくなります。

Q. この記事の内容は、いつ時点の情報ですか?

2026年9月時点で、Google広告サポートから実際に受け取った回答にもとづいています。バッジの仕様はアルゴリズムによる自動付与であり、Google側で予告なく変更される可能性があります。重要な判断をされる際は、ご自身のアカウントについて改めてサポートに確認されることをおすすめします。

Q. ショッピング広告のフィード設計から相談できますか?

もちろんです。商品IDの採番ルールづくり、フィードツール移行時の設計、Merchant Centerの診断対応から日々の広告運用まで、私たち「でもやるんだよ」(零株式会社)が無料でご相談を承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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