Google P-MAXキャンペーンの仕様とフォーマット要件 完全ガイド

「P-MAXのアセットグループに、広告見出しは何文字まで入る?」「画像は何枚、どのサイズが必須?」「動画は入れないとダメ?」——P-MAX(パフォーマンス最大化)は検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップを1キャンペーンで横断最適化する強力な仕組みですが、その入口でつまずくのが"フォーマット要件"です。本記事では、テキスト・画像・動画・ロゴの文字数/サイズ/本数/必須・任意の区別を、すべて仕様表で整理。さらに「アセットグループ=オーディエンスシグナル+アセットの束」という設計思想まで、運用代理店の現場目線で徹底解説します。

00 はじめに

Google広告のキャンペーンタイプの中で、いまや主役級の存在になったのが P-MAX(Performance Max/パフォーマンス最大化キャンペーン) です。検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップという、Googleが持つほぼすべての広告面を、ひとつのキャンペーンで横断的に配信・最適化できる——これがP-MAXの最大の魅力です。EC事業者であればGoogleショッピングの面も巻き込めるため、新規顧客獲得の切り札として導入する企業が一気に増えました。

ところが、いざ作ろうとすると、多くの担当者が最初の関門でつまずきます。それが 「アセット(素材)のフォーマット要件」 です。P-MAXは、従来の検索広告のように「キーワードと広告文を入れれば終わり」ではありません。テキスト・画像・動画・ロゴという複数種類の素材を、決められた文字数・サイズ・本数のルールに沿って大量に入稿する必要があります。ここで「広告見出しは何文字まで?」「画像は何枚必要?」「動画は必須なの?」と手が止まってしまうのです。

本記事は、その疑問にすべて答える「仕様の完全ガイド」です。次の順番で、抜けなく解説していきます。

  • P-MAXとアセットグループの仕組み——なぜ6チャネルを1キャンペーンで回せるのか。アセットグループとは何の束なのか。
  • テキストの仕様——広告見出し・長い広告見出し・説明文・ビジネス名などの文字数と本数、必須/任意。
  • 画像の仕様——横向き1.91:1/スクエア1:1/縦向き4:5の推奨サイズ・最小サイズ・推奨枚数。
  • ロゴ・動画の仕様——ロゴ2種、動画3アスペクト比の要件と、動画を入れない場合の自動生成の挙動。
  • 全仕様早見表——入稿前にこれだけ見れば済む、文字数・サイズ・本数・必須/任意の一覧表。

数値はすべて 仕様表(表組み) にまとめてあるので、ブックマークして入稿時に手元で見返せる「実務リファレンス」として使ってください。なお、本記事の数値はGoogle公式の Google 広告の仕様(公式ヘルプ) に準拠しています。仕様は更新されることがあるため、入稿直前には公式も併せて確認するのが安全です。それでは、まずP-MAXという仕組みそのものから見ていきましょう。

01 P-MAXとは?6チャネルを1キャンペーンで横断最適化する仕組み

P-MAX(パフォーマンス最大化キャンペーン)を一言で言えば、「Googleのほぼ全広告面を、1つのキャンペーンでまとめて自動最適化する仕組み」です。従来は、検索広告は検索キャンペーン、バナーはディスプレイキャンペーン、動画はYouTube(動画)キャンペーン……と、面ごとにキャンペーンを分けて作るのが普通でした。P-MAXは、これらをひとつに統合し、「どの面に・誰に・どう配信すれば最も成果(コンバージョン)が出るか」をGoogleの機械学習にまるごと任せる、という発想のキャンペーンです。

P-MAXが横断する6つの面(チャネル)

P-MAXが配信先として横断するのは、主に次の6つの面です。これらすべてに、1つのキャンペーンから自動で広告が出ていきます。

チャネル(面)どんな広告が出るか
検索(Google検索)検索結果に出るテキスト広告。キーワードはこちらが指定せず、Googleが意図を判断して配信。
ディスプレイWebサイト・アプリ上のバナー広告。入稿した画像・テキストから自動生成される。
YouTube動画広告。入稿動画、または画像から自動生成された動画が配信される。
Discover(ディスカバー)Googleアプリやモバイルのフィードに出るネイティブ広告。
GmailGmailのプロモーションタブなどに表示される広告。
マップGoogleマップ上に表示される広告。

EC事業者の場合は、Google Merchant Centerの商品フィードと連携することで、これらに加えてGoogleショッピングの面にも商品広告を出せます。フィードを使ったショッピング配信については ショッピング広告×商品フィードの基本 も併せてご覧ください。

こちらが渡すのは「素材」、組み立てはGoogleがやる

P-MAXの本質を理解する鍵は、「広告主はパーツ(アセット)を渡すだけ。最終的な広告の形に組み立てるのはGoogle」という分業にあります。私たちが入稿するのは、見出しのテキスト、説明文、複数サイズの画像、ロゴ、(任意で)動画といった"バラバラの部品"です。Googleはそれらを面ごとに最適な形へ自動で組み合わせ——検索面ならテキストを、ディスプレイ面ならバナーを、YouTube面なら動画を——生成して配信します。

つまり、レスポンシブ検索広告やレスポンシブディスプレイ広告の考え方を、全チャネルに拡張したのがP-MAXだと捉えると分かりやすいでしょう。だからこそ、「渡す部品の質と量」が成果を直接左右します。本記事でフォーマット要件を丁寧に押さえるのは、単なる事務手続きではなく、成果のための土台づくりだからです。なお、各チャネルにどう配信が振り分けられるかの詳細は P-MAXのチャネル別分解 で解説しています。

P-MAXを一言で:検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップ(+ECならショッピング)を、1キャンペーンで横断最適化する仕組み。広告主は「アセット(部品)」を渡し、Googleが面ごとに広告を組み立てて配信する。だから「どんな部品をどれだけ渡すか」=フォーマット要件の理解が出発点になる。

02 アセットグループとは|オーディエンスシグナル+アセットの束

P-MAXキャンペーンの中身は、「アセットグループ」という単位で構成されます。検索キャンペーンでいう「広告グループ」に相当する中位の箱ですが、中身の考え方が少し違います。アセットグループとは、ひとことで言えば 「アセット(素材の束)+オーディエンスシグナル(ターゲットの手がかり)」 をまとめたものです。

📢 P-MAXキャンペーン(予算・入札戦略・地域・コンバージョン目標)
  ├─ 📂 アセットグループ(テーマ/ペルソナ単位で複数作れる)
  │   ├─ 📝 テキスト:広告見出し/長い広告見出し/説明文/ビジネス名 など
  │   ├─ 🖼 画像:横向き1.91:1/スクエア1:1/縦向き4:5
  │   ├─ 🏷 ロゴ:スクエア1:1/横向き4:1
  │   ├─ 🎬 動画:16:9/1:1/9:16(任意)
  │   └─ 🎯 オーディエンスシグナル(似た顧客・興味関心・カスタムセグメント等)
  └─ 📂 アセットグループ(別テーマ/別ペルソナ)

アセット=素材の束

「アセット」とは、広告を構成する素材(部品)のことです。テキスト(見出し・説明文など)、画像、動画、ロゴ——これらすべてがアセットです。P-MAXでは、これらを種類ごとに、決められた本数・サイズで入稿します。Googleはこの素材プールの中から、配信する面とユーザーに合わせて最適な組み合わせを自動で選び、広告を組み立てます。素材が豊富でバリエーションに富んでいるほど、Googleは多くの面・多くのユーザーに対して"当たる組み合わせ"を作りやすくなります。

オーディエンスシグナル=「こういう人が買いそう」の手がかり

アセットグループにはもう一つ、オーディエンスシグナルという要素があります。これは「このアセットグループは、こういう人に届けたい/こういう人が買いそうだ」というヒント(手がかり)をGoogleに渡す仕組みです。既存顧客に似たユーザー、特定の興味関心を持つユーザー、自社で作ったカスタムセグメントなどを指定できます。

ここで誤解しやすいのが、オーディエンスシグナルは「ターゲティングの固定(しばり)」ではないという点です。検索広告のキーワードのように「この人だけに出す」と限定するものではなく、あくまで機械学習の学習を加速させる「初動のヒント」です。Googleはシグナルを起点に学習し、シグナル外でも成果が出そうなユーザーへ配信を広げていきます。良質なシグナルを渡すほど、学習の立ち上がりが速くなります。

アセットグループは「テーマ/ペルソナ」で分ける

1つのP-MAXキャンペーンの中に、アセットグループは複数作れます。分け方の基本は、商材カテゴリやペルソナ(狙う相手)の単位です。私たち「でもやるんだよ」(零株式会社)は、コトラーのマーケティング理論に基づき、できるだけペルソナ単位で「誰に届けるか」を明確にしてアセットグループを設計します。性質の違うペルソナや商材を1つのアセットグループに混ぜると、アセットも訴求もぼやけ、機械学習の精度が落ちるためです。キャンペーンとアセットグループ(広告グループ)の階層設計の考え方は キャンペーン・広告グループの組み方 で詳しく解説しています。

この章の本質:アセットグループ=「アセット(テキスト・画像・動画・ロゴ)の束」+「オーディエンスシグナル(届けたい人の手がかり)」。シグナルはしばりではなく学習の初動ヒント。アセットグループはテーマ/ペルソナ単位で分けるのが基本。次章から、その「アセット」一つひとつの仕様を見ていく。

03 テキストアセットの仕様|広告見出し・長い見出し・説明文の文字数

ここからが本記事の本丸、フォーマット要件です。まずはテキストアセットから。P-MAXのテキストには「広告見出し」「長い広告見出し」「説明文」などの種類があり、それぞれ文字数の上限・登録できる本数・必須/任意が決まっています。

大前提(文字数の数え方):Google広告の文字数は半角換算で数えます。半角文字(英数字・記号)は1文字、全角文字(日本語のひらがな・漢字・カタカナ)は半角2文字分としてカウントされます。つまり「半角30文字=全角15文字」です。本記事の仕様表は、半角と全角の両方を併記しています。

テキストアセットの仕様一覧

テキストの種類最大文字数本数(推奨/最小〜最大)必須/任意
広告見出し最大 半角30文字(全角15文字)
※うち最低1個は半角15文字(全角7文字)以内
推奨11個以上(最小3・最大15)必須
長い広告見出し半角30〜90文字(全角15〜45文字)推奨2個以上(最小1・最大5)必須
説明文最大 半角90文字(全角45文字)推奨4個以上(最小2・最大5)必須

広告見出し(最大半角30文字/全角15文字)

広告見出しは、広告の"顔"になる短いテキストです。最大で半角30文字(全角15文字)まで入りますが、ここで見落としがちな重要ルールがあります。登録する広告見出しのうち、最低1個は「半角15文字(全角7文字)以内」の短い見出しにしなければならない、という点です。これは、表示スペースの狭い面でも短い見出しを使えるようにするためです。短い見出しを1つも用意していないと、入稿でつまずくことがあります。

本数は最小3個・最大15個で、推奨は11個以上。広告見出しの登録は必須です。Googleはこの中から面・文脈に合うものを自動で選んで配信するため、訴求軸の異なる見出し(価格・品質・スピード・実績など)を多めに用意すると、組み合わせの幅が広がり成果が伸びやすくなります。

長い広告見出し(半角30〜90文字/全角15〜45文字)

長い広告見出しは、その名のとおり通常の広告見出しより長いテキストで、半角30〜90文字(全角15〜45文字)の範囲で入力します。主にディスプレイやDiscoverなど、長めの見出しを表示できる面で使われます。最小1個・最大5個で、推奨は2個以上。こちらも登録は必須です。短い広告見出しの単なる繰り返しではなく、メリットを一文で伝えるようなまとまった訴求を入れると効果的です。

説明文(最大半角90文字/全角45文字)

説明文は、見出しを補足する本文テキストです。最大で半角90文字(全角45文字)まで入ります。最小2個・最大5個で、推奨は4個以上、登録は必須です。見出しで引いた興味を、具体的なベネフィットや行動理由につなげる役割を担います。なお、説明文の中でも「短めの説明文」を求められるケースがある面もあるため、長短のバリエーションを混ぜておくと安全です。

○ テキスト入稿のコツ

「埋めればいい」ではなく「軸を散らす」。広告見出し11本以上を、価格・品質・スピード・実績・限定性…と訴求軸を変えて用意する。同じことを言い換えただけの見出しを並べても、Googleのテストが機能せず成果は伸びません。短い見出し(半角15文字以内)を必ず1本入れることも忘れずに。

04 ビジネス情報の仕様|ビジネス名・CTA・URL・パス

テキストアセットには、見出し・説明文以外にも、広告主の情報や遷移先を定義する要素があります。これらも文字数や本数のルールがあるため、まとめて押さえておきましょう。

ビジネス情報の仕様一覧

項目仕様(文字数・本数)必須/任意
ビジネスの名前最大 半角25文字(全角12文字)必須
行動を促すフレーズ(CTA)推奨1個(「詳細はこちら」等から選択/自動)必須
最終ページURL1個(広告のリンク先)必須
表示URLのパス各 半角15文字(全角7文字)/推奨2個(最小1・最大2)任意

ビジネスの名前(最大半角25文字/全角12文字)

ビジネスの名前は、広告主(会社・店舗・サービス)の名称です。最大で半角25文字(全角12文字)まで。広告内でブランドを示す重要なアセットで、必須です。正式名称が長くて入りきらない場合は、ユーザーに通じる略称・サービス名を使う判断も必要になります。

行動を促すフレーズ(CTA)

「行動を促すフレーズ」は、いわゆるCTA(コール・トゥ・アクション)です。「詳細はこちら」「今すぐ購入」「お問い合わせ」といった、ユーザーに次の行動を促す短い文言を指定します。推奨は1個で、必須です。自動(Googleが最適なものを選ぶ)にすることもできますが、コンバージョンの種類(購入・問い合わせ・予約など)に合ったものを選ぶと、ユーザーの期待と着地がそろいやすくなります。

最終ページURLと表示URLのパス

最終ページURLは、広告をクリックしたユーザーが実際に着地するページのURLで、1個・必須です。このページの質(=ランディングページの出来)が、コンバージョン率を大きく左右します。どれだけ広告で良い相手を連れてきても、着地ページが弱ければ成果は出ません。LPの改善については LPO×広告運用 のノウハウも参考にしてください。

表示URLのパスは、表示URLの末尾に付けられる説明的な文字列です(例:example.com/キャンペーン/)。各パスは半角15文字(全角7文字)まで、最小1個・最大2個・推奨2個で、こちらは任意です。実際の遷移先URLには影響しませんが、リンク先の内容をユーザーに分かりやすく伝える役割があります。

05 画像アセットの仕様|横向き・スクエア・縦向きのサイズと枚数

P-MAXは画像が非常に重要です。ディスプレイ・Discover・Gmail・マップなど、視覚で訴える面が多いためです。画像には大きく3つのアスペクト比(縦横比)があり、それぞれ推奨サイズ・最小サイズ・推奨枚数・必須/任意が決まっています。

画像の共通要件:ファイル形式は .jpg または .png。1ファイルあたりの最大ファイルサイズは5,120KB(=約5MB)。これは全アスペクト比・ロゴ共通の上限です。重すぎる画像はそのままでは入稿できないため、書き出し時に圧縮・最適化しておきましょう。

画像(メインビジュアル)の仕様一覧

種類(アスペクト比)推奨サイズ最小サイズ枚数(推奨/最大)必須/任意
横向き(1.91:1)1,200×628px600×314px推奨4枚以上(最大20)必須
スクエア(1:1)1,200×1,200px300×300px推奨4枚以上(最大20)必須
縦向き(4:5)960×1,200px480×600px推奨2枚以上(最大20)任意

横向き(1.91:1/推奨1,200×628px)

横向きの1.91:1は、ディスプレイ広告で最も一般的に使われる横長の画像です。推奨サイズは1,200×628px、最小でも600×314px必要です。4枚以上が推奨(最大20枚)で、登録は必須。バナー広告の主役になるサイズなので、商品やサービスが一目で伝わる、質の高い画像を複数用意しましょう。

スクエア(1:1/推奨1,200×1,200px)

スクエア(正方形)は、フィード型の面やモバイルで広く使われます。推奨サイズは1,200×1,200px、最小300×300px4枚以上が推奨(最大20枚)で、必須です。横向きとは構図が変わるため、横向き画像を単純に正方形に切り抜くと被写体が見切れることがあります。スクエア用に構図を整えた画像を用意するのが理想です。

縦向き(4:5/推奨960×1,200px)

縦向きの4:5は、モバイル画面で縦に大きく表示される面に使われ、近年は特にスマホでの占有面積が大きく効果的です。推奨サイズは960×1,200px、最小480×600px2枚以上が推奨(最大20枚)ですが、こちらは任意です。とはいえモバイル比率が高い現在、縦向きを入れておくと表示機会が広がるため、任意でも用意することを強く推奨します。

○ 画像入稿のコツ

アスペクト比ごとに「切り抜き」ではなく「構図を作り直す」のが理想。3比率(横・スクエア・縦)×複数枚を揃えるほど、Googleが面ごとに最適な画像を選べます。任意の縦向き4:5も、モバイル中心の今は実質"入れたほうがいい"。最大ファイルサイズ5,120KBに収まるよう、書き出し時に圧縮を。

06 ロゴの仕様|スクエア1:1と横向き4:1

P-MAXでは、メインの画像とは別にロゴを入稿します。ロゴは、広告にブランドの一貫性を持たせる重要な要素です。スクエア(1:1)と横向き(4:1)の2種類があります。

ロゴの仕様一覧

種類(アスペクト比)推奨サイズ最小サイズ個数(推奨/最大)必須/任意
スクエアのロゴ(1:1)1,200×1,200px128×128px推奨1個(最大5)必須
横向きのロゴ(4:1)1,200×300px512×128px推奨1個(最大5)任意

スクエアのロゴ(1:1/推奨1,200×1,200px)

スクエアのロゴは正方形のロゴで、推奨1,200×1,200px、最小128×128px1個が推奨(最大5個)で、必須です。正方形に収まるよう、ロゴの周囲に適切な余白を取ったデザインを用意しましょう。背景が透過したPNGだと、さまざまな面の背景色になじみやすくなります。

横向きのロゴ(4:1/推奨1,200×300px)

横向きのロゴは横長のロゴで、推奨1,200×300px、最小512×128px1個が推奨(最大5個)ですが、こちらは任意です。横長スペースのある面で使われるため、横型のロゴを持っているブランドは入れておくと表示の幅が広がります。スクエアロゴを単に横に引き伸ばすのではなく、横組み用に最適化したものを用意するのが理想です。

ロゴはブランドの一貫性を守る要:P-MAXは多数の面に自動配信されるため、どの面でも同じロゴが正しく表示されることが、ブランド体験の統一につながります。最低でもスクエアのロゴ(必須)は高解像度・余白適正で用意し、可能なら横向きロゴも添えておきましょう。

07 動画アセットの仕様|16:9・1:1・9:16と自動生成の注意点

P-MAXは、YouTubeをはじめとする動画面にも配信されます。そのため動画アセットも入稿できます。動画は3つのアスペクト比に対応しており、それぞれ向きが異なります。

動画アセットの仕様一覧

種類(アスペクト比)長さ本数(推奨/最小〜最大)必須/任意
横向き(16:9)10秒以上各向き1本ずつ推奨(最小1・最大15)任意
スクエア(1:1)10秒以上各向き1本ずつ推奨(最小1・最大15)任意
縦向き(9:16)10秒以上各向き1本ずつ推奨(最小1・最大15)任意

動画は、横向き16:9・スクエア1:1・縦向き9:16の3つの向きを、それぞれ10秒以上の長さで、各向き1本ずつ用意するのが推奨です(全体で最小1本・最大15本)。3つの向きを揃えておくと、YouTubeの横長面、フィードの正方形面、Shorts等の縦長面と、あらゆる動画面にフィットします。

動画は「任意」だが、入れない場合はGoogleが自動生成する

ここが重要なポイントです。動画アセットは「任意」です。つまり、動画を1本も入稿しなくてもP-MAXキャンペーンは作れて、配信もされます。ただし——動画を入れなかった場合、Googleが入稿済みの画像やテキストをもとに、動画を自動で生成して配信します。動画面(YouTube等)への配信機会を逃さないための仕組みです。

△ 自動生成動画の注意点

自動生成された動画は、画像とテキストを機械的に組み合わせた簡素なものになりがちで、ブランドの世界観やメッセージを十分に表現できないことがあります。「動画は任意だから入れない」と放置すると、意図しないクオリティの動画がブランド名で配信されてしまう、というリスクがあるのです。

○ おすすめの対応

予算や制作リソースが許すなら、自前の動画を用意するのがおすすめです。最低限、横向き16:9を1本でも入れておけば、自動生成任せより格段にブランドを正しく伝えられます。理想は16:9・1:1・9:16の3向きを揃えること。動画はハードルが高く見えますが、商品写真やロゴを使った10〜15秒のシンプルな動画でも、自動生成より効果的なケースは多いです。

この章の本質:動画は任意。だが「入れない=動画面に出ない」ではなく「入れない=Googleが画像・テキストから自動生成して出す」。自動生成のクオリティに委ねるくらいなら、簡素でも自前動画を1本入れたほうがブランドを守れる。可能なら16:9・1:1・9:16の3向きを各10秒以上で。

08 全仕様まとめ早見表|文字数・サイズ・本数・必須/任意の一覧

ここまで解説したP-MAXアセットグループの仕様を、入稿時に一目で確認できるよう、全項目を1つの早見表にまとめます。このセクションをブックマークしておけば、入稿のたびにここだけ見れば済みます。

テキスト関連

項目文字数(半角/全角)本数必須/任意
広告見出し最大30/15
※1個は15/7以内
推奨11+(3〜15)必須
長い広告見出し30〜90/15〜45推奨2+(1〜5)必須
説明文最大90/45推奨4+(2〜5)必須
ビジネスの名前最大25/121必須
行動を促すフレーズ推奨1必須
最終ページURL1必須
表示URLのパス各15/7推奨2(1〜2)任意

画像・ロゴ関連(形式 .jpg/.png、最大5,120KB)

項目比率推奨/最小サイズ枚数必須/任意
横向き画像1.91:11,200×628/600×314推奨4+(最大20)必須
スクエア画像1:11,200×1,200/300×300推奨4+(最大20)必須
縦向き画像4:5960×1,200/480×600推奨2+(最大20)任意
スクエアのロゴ1:11,200×1,200/128×128推奨1(最大5)必須
横向きのロゴ4:11,200×300/512×128推奨1(最大5)任意

動画関連

項目比率長さ本数必須/任意
横向き動画16:910秒以上各向き1本ずつ推奨(全体 最小1・最大15)任意
スクエア動画1:110秒以上各向き1本ずつ推奨(全体 最小1・最大15)任意
縦向き動画9:1610秒以上各向き1本ずつ推奨(全体 最小1・最大15)任意

※動画を入稿しない場合、Googleが画像・テキストから動画を自動生成して配信します。

「必須」だけは絶対に外せない:広告見出し(3本以上/うち1本は短く)・長い広告見出し(1本以上)・説明文(2本以上)・ビジネス名・CTA・最終ページURL・横向き画像(4枚推奨)・スクエア画像(4枚推奨)・スクエアロゴ(1個)。これらが揃わないと、そもそもアセットグループを公開できません。任意の項目(縦向き画像・横向きロゴ・動画・表示URLパス)も、埋めるほど成果は伸びます。

09 アセットの良し悪しで成果が決まる|入稿の実践ポイント

仕様を満たすことはスタートラインに過ぎません。P-MAXは「アセットの量と質」が成果を直接決めます。Googleの機械学習がどれだけ優秀でも、渡される素材が貧弱では、良い広告を組み立てようがないからです。最後に、仕様を満たしたうえで成果を伸ばすための実践ポイントをまとめます。

① 「必須の最小本数」で止めず、「推奨本数」を目指す

たとえば広告見出しは最小3本でも公開できますが、推奨は11本以上。説明文も最小2本ですが推奨4本以上。最小ではなく推奨を満たすことが、機械学習に十分な"組み合わせの選択肢"を与えることになります。アセットの本数が増えるほど、Googleは面・ユーザーごとに最適な組み合わせを見つけやすくなり、配信の幅と成果が広がります。

② 訴求軸・構図を「散らす」

同じ内容を言い換えただけのアセットを並べても、テストになりません。テキストなら価格・品質・スピード・実績・限定性などで訴求軸を変える。画像なら商品単体・利用シーン・人物・ビフォーアフターなどで構図を変える。バリエーションが本質的に異なるほど、機械学習は「どの相手にどの訴求が効くか」を学習でき、勝ちパターンを見つけられます。

③ 任意項目こそ差がつく

縦向き画像(4:5)、横向きロゴ(4:1)、動画(3向き)、表示URLパス——これらは任意ですが、競合の多くが「必須だけ埋めて終わり」にしています。だからこそ、任意項目まで丁寧に埋めると、表示機会とブランド表現で差がつきます。特にモバイル比率の高い今、縦向き画像と縦型動画(9:16)は、任意でも実質"入れるべき"アセットです。

④ オーディエンスシグナルとランディングページも整える

アセットだけでなく、第2章で触れたオーディエンスシグナル(届けたい人の手がかり)と、第4章で触れた最終ページURL(ランディングページ)の質も、成果を大きく左右します。良いシグナルで学習を加速し、良い素材で良い広告を組み立て、良いLPで確実にコンバージョンさせる——この3点がそろって初めて、P-MAXは本領を発揮します。

私たち「でもやるんだよ」(零株式会社)は、コトラーのマーケティング理論に基づくペルソナ設計を起点に、「誰に・どの訴求で・どう着地させるか」を一気通貫で設計します。仕様を満たすだけの作業的な入稿ではなく、ペルソナの顔が見えるアセット設計でP-MAXを動かすのが、私たちの仕事です。

この章の本質:仕様を満たすのは前提。成果を分けるのは「推奨本数まで埋める」「訴求軸・構図を散らす」「任意項目まで埋める」「シグナルとLPも整える」の4点。P-MAXは機械が賢くても、素材が貧弱なら成果は出ない。良い部品を、たくさん、多様に渡すことが最大の最適化。

10 まとめ

Google P-MAXキャンペーンの仕様とフォーマット要件について、長くなりましたが、本質と要点は次のとおりです。

  • P-MAXとは:検索・ディスプレイ・YouTube・Discover・Gmail・マップ(+ECならショッピング)を1キャンペーンで横断最適化する仕組み。広告主は「アセット(部品)」を渡し、Googleが面ごとに広告を組み立てる。
  • アセットグループとは:アセット(テキスト・画像・動画・ロゴ)の束+オーディエンスシグナル(届けたい人の手がかり)。テーマ/ペルソナ単位で分けるのが基本。
  • テキストの必須:広告見出し(最大半角30文字/うち1本は半角15文字以内・3〜15本)、長い広告見出し(半角30〜90文字・1〜5本)、説明文(最大半角90文字・2〜5本)、ビジネス名(半角25文字)、CTA、最終ページURL。
  • 画像の必須:横向き1.91:1(推奨1,200×628px・4枚以上)、スクエア1:1(推奨1,200×1,200px・4枚以上)、スクエアのロゴ1:1(推奨1,200×1,200px・1個)。形式は.jpg/.png、最大5,120KB。
  • 任意だが入れるべき:縦向き画像4:5、横向きロゴ4:1、動画(16:9・1:1・9:16/各10秒以上)、表示URLパス。動画を入れないとGoogleが自動生成する点に注意。
  • 成果の鍵:仕様を満たすのは前提。推奨本数まで埋め、訴求軸・構図を散らし、任意項目も埋め、シグナルとLPも整えることで成果が伸びる。

P-MAXは「設定したら終わり」の魔法の箱ではありません。Googleの機械学習という優秀なエンジンに、どれだけ良質で多様な"燃料(アセット)"を供給できるか——そこに、運用者の力量がはっきり表れます。本記事の早見表を手元に置き、まずは「必須を漏れなく、推奨を満たし、任意も丁寧に」を実践してみてください。それだけで、P-MAXの成果は静かに、しかし確実に変わっていきます。

仕様の整理は、土台にすぎません。その土台の上に「誰に・どんな訴求で届けるか」というマーケティングの設計を載せられて初めて、P-MAXは本当の力を発揮します。あなたのアセットは、ペルソナの顔が見えるものになっているでしょうか?

11 よくある質問(FAQ)

Q. P-MAXの広告見出しは結局、何文字で何本必要?

最大で半角30文字(全角15文字)最小3本・最大15本で、推奨は11本以上です。さらに、登録する広告見出しのうち最低1本は半角15文字(全角7文字)以内の短い見出しにする必要があります。広告見出しの登録は必須です。

Q. 画像は最低何枚あれば公開できる?

必須の画像は、横向き(1.91:1)・スクエア(1:1)の2種類とスクエアのロゴ(1:1)です。それぞれ推奨は横向き4枚以上・スクエア4枚以上・ロゴ1個ですが、公開に必要な最小枚数を満たせば公開自体は可能です。ただし枚数が少ないと機械学習の選択肢が減り成果が伸びにくいため、できるだけ推奨枚数(各4枚以上)を揃えることをおすすめします。縦向き(4:5)は任意です。

Q. 動画を作る余裕がありません。入れなくても大丈夫?

動画は任意なので、入れなくてもP-MAXは作成・配信できます。ただし動画を入れない場合、Googleが入稿済みの画像・テキストから動画を自動生成して動画面(YouTube等)に配信します。自動生成はブランドの世界観を十分に表現できないことがあるため、可能なら横向き16:9だけでも1本、自前の動画を用意するのがおすすめです。理想は16:9・1:1・9:16の3向きを各10秒以上で揃えることです。

Q. 画像のファイル形式とサイズの上限は?

形式は.jpgまたは.png、1ファイルあたりの最大サイズは5,120KB(約5MB)です。これは全アスペクト比・ロゴ共通の上限です。重い画像はそのまま入稿できないため、書き出し時に圧縮しておきましょう。

Q. アセットグループは1キャンペーンにいくつ作るべき?

明確な正解はありませんが、基本は商材カテゴリやペルソナ(狙う相手)の単位で分けます。性質の違う商材・ペルソナを1つのアセットグループに混ぜると、アセットも訴求もぼやけ、機械学習の精度が落ちます。一方で分けすぎるとデータが薄くなり学習が回りにくくなるため、予算規模とのバランスが重要です。階層設計の考え方は キャンペーン・広告グループの組み方 を参照してください。

Q. 仕様を満たすだけで成果は出ますか?

仕様を満たすのはスタートラインです。成果を分けるのは「推奨本数まで埋めているか」「訴求軸・構図を散らしているか」「任意項目まで埋めているか」「オーディエンスシグナルとランディングページが整っているか」です。P-MAXは機械が賢くても、渡す素材が貧弱なら成果は出ません。設計に迷う場合は、私たちのような運用代理店にご相談ください。でもやるんだよでは、ペルソナ設計からアセット設計まで、無料でご相談を承っています。

「ペルソナの顔が見える」P-MAX運用へ

仕様を満たすだけの入稿で終わらせない。コトラー理論に基づくペルソナ設計から、アセット設計・運用まで、でもやるんだよがお手伝いします。

✉️ 無料相談を申し込む