レスポンシブディスプレイ広告の仕様とフォーマット要件 完全ガイド
「見出しは何文字?」「画像は1200×628でいいの?」「ロゴや動画は必須?」——Googleのレスポンシブディスプレイ広告(RDA)は、入稿する素材(アセット)の種類が多く、最初の入稿でつまずきがちです。本記事では、広告見出し・説明文の文字数、横向き・正方形・ロゴ・動画それぞれの画像サイズと最小サイズ・推奨枚数を、公式仕様の数値どおりに早見表で整理。さらに「アセットを入れるとGoogleが自動で組み合わせる」というアセットベース形式の仕組み、旧イメージ広告との違い、テキスト占有率や余白などの品質ガイドラインまで、運用代理店の現場目線で徹底的に解説します。
- はじめに
- 1. レスポンシブディスプレイ広告(RDA)とは?アセットベース形式の正体
- 2. 旧イメージ広告(固定バナー)との違い|なぜRDAが標準になったか
- 3. テキストの仕様|見出し・説明文・ビジネス名の文字数を完全網羅
- 4. 画像の仕様|横向き・正方形・ロゴのサイズと枚数を徹底解説
- 5. 動画の仕様|横向き・スクエア・縦向きの推奨と使いどころ
- 6. 全アセット早見表|文字数・サイズ・枚数を1枚に集約
- 7. 画像の品質ガイドライン|テキスト占有率・余白・ロゴの落とし穴
- 8. GDN(ディスプレイネットワーク)の配信面とアセットの関係
- 9. 入稿で失敗しないチェックリストとよくあるNG
- まとめ
- 11. よくある質問(FAQ)
00 はじめに
Google広告のディスプレイキャンペーンを作ろうとして、最初に立ち止まるのが「広告の入稿画面」です。検索広告であれば見出しと説明文を打ち込めば終わりですが、ディスプレイ広告では「広告見出し」「長い広告見出し」「説明文」「ビジネスの名前」というテキストに加えて、「横向き画像」「正方形画像」「ロゴ」、さらには「動画」まで、入稿欄がずらりと並びます。しかも各欄には「最大◯文字」「推奨1,200×628px」「最小600×314px」といった仕様の注記がついていて、最初に見たときの情報量はかなりのものです。
この記事を読んでいるあなたは、おそらく次のどれかで困っているはずです。「結局、見出しは何文字まで入るのか」「画像は何枚、どのサイズで用意すればいいのか」「ロゴや動画は必須なのか任意なのか」「全角と半角でカウントは違うのか」。これらは、デザイナーに画像を発注する前にも、ライターに文言を頼む前にも、必ず確定させておきたい数字です。仕様を曖昧にしたまま進めると、入稿直前に「画像が小さすぎて弾かれた」「文字が切れて意味が通らない」といった手戻りが発生します。
そこで本記事では、レスポンシブディスプレイ広告(以下、RDA)の仕様とフォーマット要件を、公式仕様の数値そのままに、早見表で正確に整理します。あわせて、ただの数字の羅列で終わらせないために、次のことも厚く解説します。
- RDAは「アセットベース形式」だという正体——なぜ素材をバラバラに入れるのか、入れた素材はどう使われるのか。
- 旧イメージ広告(固定バナー)との違い——昔ながらの「完成バナーを入稿する」やり方と、何が・なぜ変わったのか。
- 画像の品質ガイドライン——サイズだけ合っていても弾かれる「テキスト占有率」「余白」「ロゴ」の落とし穴。
- GDN(ディスプレイネットワーク)の配信面とアセットの関係——なぜ縦・横・正方形を全部用意すべきなのか。
仕様を「丸暗記」する必要はありません。大切なのは、なぜその仕様になっているのかを理解することです。理由がわかれば、数字は自然と頭に残り、入稿でもデザイン発注でも迷わなくなります。それでは、RDAという広告形式の正体から見ていきましょう。なお、ディスプレイ以外も含めたGoogle広告全フォーマットの仕様は Google広告の各フォーマット仕様・入稿規定まとめ にまとめていますので、横断で確認したい方はそちらもあわせてご覧ください。
01 レスポンシブディスプレイ広告(RDA)とは?アセットベース形式の正体
まず、言葉の整理からです。レスポンシブディスプレイ広告(Responsive Display Ads、略してRDA)とは、Googleのディスプレイネットワーク(GDN)に配信する、標準の広告形式です。ディスプレイキャンペーンを作って広告を入稿すると、基本的にこのRDAを作成することになります。
「レスポンシブ(responsive=反応して変化する)」という名前が、この広告の本質を表しています。Webデザインの「レスポンシブデザイン」が、画面サイズに合わせてレイアウトを自動で変えるのと同じように、RDAは配信される広告枠の形・サイズに合わせて、広告の見た目を自動で変化させるのです。
RDAは「完成したバナー」ではなく、「素材(アセット)の束」を入稿する広告形式である。
「アセット」とは何か
RDAで入稿するのは、完成した1枚のバナー画像ではありません。広告を構成するパーツ=アセット(asset/素材)を、種類ごとにバラバラに入稿します。具体的には次のものです。
- テキストアセット:広告見出し、長い広告見出し、説明文、ビジネスの名前。
- 画像アセット:横向き(1.91:1)画像、正方形(1:1)画像。
- ロゴアセット:正方形(1:1)ロゴ、横長(4:1)ロゴ。
- 動画アセット:横向き(16:9)、スクエア(1:1)、縦向き(2:3)の動画。
これらを入稿すると、Googleの機械学習が、配信先の広告枠に応じて「どの見出しと、どの画像と、どのロゴを、どんなレイアウトで組み合わせるか」を自動で生成・最適化します。横長の枠にはバナー風に、正方形の枠には正方形画像を中心に、テキストしか出せない枠には文字だけで——というように、1セットのアセットから何通りもの広告が自動で作り出されるのです。
アセットベース形式のイメージ
仕組みを図にすると、こうなります。素材を「在庫」として入れておけば、Googleが配信枠ごとに最適な組み合わせを"その場で組み立てる"イメージです。
├─ 📝 テキスト:広告見出し×複数/説明文×複数/長い見出し/ビジネス名
├─ 🖼 画像:横向き1.91:1×複数/正方形1:1×複数
├─ 🔷 ロゴ:1:1/4:1
└─ 🎬 動画:16:9/1:1/2:3(任意)
⬇ Googleの機械学習が配信枠ごとに自動で組み立て
├─ 横長バナー枠 → 横向き画像+見出し+ロゴ
├─ 正方形枠 → 正方形画像+短い見出し
├─ 縦長スマホ枠 → 画像+長い見出し+説明文
└─ テキスト枠 → ビジネス名+見出し+説明文(画像なし)
この「素材を入れれば自動で組み合わせる」という性質が、RDAの最大の特徴です。だからこそ、各アセットの仕様(文字数・サイズ・枚数)を正しく満たして入稿することが、配信の質を左右します。素材の在庫が豊富で質が高ければ、Googleはより多くの枠に、より刺さる組み合わせで配信できる。逆に素材が貧弱だと、出せる枠も組み合わせも限られてしまうのです。
この章の要点:RDAはGDNに配信する標準のディスプレイ広告で、「完成バナー」ではなく「アセット(テキスト・画像・ロゴ・動画)の束」を入稿するアセットベース形式。Googleが配信枠ごとに自動で組み合わせ・サイズ調整を行うため、各アセットを仕様どおり・豊富に揃えることが成果の前提になる。
02 旧イメージ広告(固定バナー)との違い|なぜRDAが標準になったか
RDAの仕組みは、昔ながらの「イメージ広告(固定バナー)」を知っていると、より深く理解できます。両者の違いは、ディスプレイ広告の歴史そのものでもあります。
イメージ広告(固定バナー)とは
かつてディスプレイ広告といえば、デザイナーが完成させた1枚絵のバナーを入稿するのが当たり前でした。これを「イメージ広告」と呼びます。ただし、ディスプレイの広告枠にはさまざまなサイズがあるため、配信したい枠の数だけバナーを作る必要がありました。代表的なサイズだけでも、レクタングル(300×250)、ビッグバナー(728×90)、ワイドスカイスクレイパー(160×600)、スマホ用バナー(320×100)……と多岐にわたります。
つまり、すべての枠に出そうとすると、同じデザインをサイズ違いで何枚も作り直す必要がありました。文言を1つ変えるだけでも、全サイズのバナーを差し替えなければなりません。制作コストも、更新の手間も、相当なものだったのです。
RDA(アセットベース)への移行で何が変わったか
RDAは、この「サイズごとに作り直す」という苦労を、根本から解消しました。完成バナーの代わりに、素材(アセット)だけを入稿すれば、Googleがあらゆるサイズの枠に合わせて自動でレイアウトを生成してくれます。1セットのアセットで、ほぼすべての枠をカバーできるのです。両者の違いを表で整理します。
| 比較項目 | イメージ広告(固定バナー) | レスポンシブディスプレイ広告(RDA) |
|---|---|---|
| 入稿するもの | 完成した1枚絵のバナー | テキスト・画像・ロゴ・動画のアセット(素材) |
| サイズ対応 | 枠のサイズごとにバナーを作り直す | 1セットのアセットで自動的に多サイズへ対応 |
| 制作コスト | 高い(サイズ数ぶん制作) | 低い(素材を用意するだけ) |
| レイアウト決定 | デザイナーが固定で決める | Googleの機械学習が枠ごとに自動生成 |
| 組み合わせ最適化 | なし(出すバナーは固定) | あり(見出し×画像の最適な組み合わせを自動学習) |
| 配信可能な枠 | 作ったサイズの枠のみ | テキスト枠を含むほぼ全枠 |
| 現在の位置づけ | 補助的・特殊用途 | ディスプレイの標準形式 |
表のとおり、RDAは「制作コストが低く、より多くの枠に出せて、組み合わせまで自動で最適化される」という三拍子が揃っています。現在ではディスプレイ広告の標準形式として位置づけられ、特別な理由がない限り、まずRDAで作るのが基本です。
固定バナー(アップロード広告)の出番が完全に消えたわけではない
とはいえ、完成バナーを入稿する方法(「アップロード広告/イメージ広告」)が完全に廃止されたわけではありません。ブランドの世界観を1pxの狂いもなくコントロールしたい場合や、デザインの自由度を最優先したい場合には、いまでも固定バナーを併用することがあります。ただし、その場合もRDAと併用してアセットを豊富に持たせるのが定石です。手間をかけて固定バナーだけにこだわるより、まずRDAでアセットを潤沢に入れて配信の網を広げる——これが現代の運用のスタンダードだと考えてください。
この章の要点:かつてはサイズごとにバナーを作り直す「イメージ広告」が主流だったが、RDAは素材を1セット入れるだけで全サイズに自動対応する。制作コスト・配信網・組み合わせ最適化のすべてでRDAが優れ、いまやディスプレイの標準形式。固定バナーは特殊用途の併用にとどまる。
03 テキストの仕様|見出し・説明文・ビジネス名の文字数を完全網羅
ここからは、いよいよ具体的な仕様です。まずはテキストアセットから。RDAのテキストには「広告見出し」「長い広告見出し」「説明文」「ビジネスの名前」「行動を促すフレーズ」の5種類があります。それぞれの文字数と個数を、公式仕様どおりに確認しましょう。
大前提:半角と全角のカウント。Google広告の文字数制限は半角文字を基準に決められており、全角文字(日本語)は半角の2倍としてカウントされます。たとえば「最大半角30文字」のアセットには、全角の日本語なら15文字までしか入りません。本記事では「半角◯文字(全角◯文字)」の形で両方を併記します。日本語で広告を作る場合は、全角の数字を上限の目安にしてください。
5種類のテキストアセット一覧
| テキストアセット | 最大文字数 | 入稿できる個数 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|
| 広告見出し | 半角30文字(全角15文字) | 1〜5個 | 必須 |
| 長い広告見出し | 半角90文字(全角45文字) | 1個 | 必須 |
| 説明文 | 半角90文字(全角45文字) | 1〜5個 | 必須 |
| ビジネスの名前 | 半角25文字(全角12文字) | 1個 | 必須 |
| 行動を促すフレーズ(CTA) | 自動(Googleが選択) | 1個 | 必須 |
広告見出し|半角30文字(全角15文字)/1〜5個
広告見出しは、広告の中心となる短いキャッチコピーです。最大で半角30文字(全角15文字)、1個から最大5個まで入稿できます。これは必須アセットです。広告枠の幅が狭いときに優先して表示されるのがこの短い見出しなので、一目で何の広告かが伝わる、簡潔で強い言葉を入れます。
1個でも配信は可能ですが、できるだけ複数(できれば5個)用意することを強くおすすめします。理由は、Googleが見出しと画像の組み合わせをテストし、成果の良いものを学習・優先配信してくれるからです。見出しが1個しかなければテストのしようがありません。訴求軸を変えた見出し(価格・実績・限定性・悩み解決など)を複数仕込むほど、配信の幅と精度が上がります。
長い広告見出し|半角90文字(全角45文字)/1個
長い広告見出しは、より広いスペースがある枠で表示される、長めの見出しです。最大で半角90文字(全角45文字)、入稿できるのは1個のみで、必須です。短い広告見出しが「一言」だとすれば、長い広告見出しは「一文で価値を語る」枠だと考えてください。横長の大きな枠やスマホの全画面に近い枠では、こちらが主役として表示されることがあります。
注意点として、長い広告見出しは表示枠によっては全文が表示されず、途中で切れることがあります。そのため、前半だけ読んでも意味が通じるように、最も伝えたい要素を文頭に置くのがコツです。
説明文|半角90文字(全角45文字)/1〜5個
説明文は、見出しを補足する本文テキストです。最大で半角90文字(全角45文字)、1個から最大5個まで入稿でき、必須です。見出しで惹きつけた興味を、具体的なメリットや根拠で後押しするのが説明文の役割です。「初回◯円」「累計◯万人が利用」「最短◯日で」といった、数字や事実を入れると説得力が増します。
説明文も見出しと同様、複数用意するほど機械学習のテスト材料が増えます。1個で済ませず、訴求の異なる説明文を複数仕込んでおきましょう。
ビジネスの名前|半角25文字(全角12文字)/1個
ビジネスの名前は、広告主(会社・サービス)の名称です。最大で半角25文字(全角12文字)、1個のみ、必須です。広告のどこかに必ず表示され、「誰が出している広告か」を示します。会社名やサービス名が長い場合は、全角12文字に収まるよう略称を検討する必要があります。
行動を促すフレーズ(CTA)|自動/1個
行動を促すフレーズ(Call To Action)は、「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「購入する」といった、ユーザーの次の行動を促すボタン文言です。RDAでは基本的にGoogleが自動で最適なものを選択します(手動指定が必要な場合は設定で選べることもあります)。必須ですが、自動なので入稿者が文字を打ち込む必要は通常ありません。
「半角30文字だから日本語でも30文字入れられる」と思い込み、全角30文字の見出しを作ってしまう——これは典型的なミスです。全角は半角の2倍カウントなので、全角30文字は半角60文字相当となり、上限の倍を超えて弾かれます。日本語で作るときは、必ず全角の上限値(見出しなら15文字)で文字数を数えてください。
04 画像の仕様|横向き・正方形・ロゴのサイズと枚数を徹底解説
テキストの次は、RDAの肝である画像アセットです。画像には大きく分けて「メイン画像(横向き・正方形)」と「ロゴ(1:1・4:1)」の2系統があります。それぞれのアスペクト比・推奨サイズ・最小サイズ・枚数・必須/任意を、正確に押さえましょう。
メイン画像|横向き(1.91:1)と正方形(1:1)は必須
RDAで必須となる画像は2種類です。横向き(アスペクト比1.91:1)と正方形(1:1)。この2つを入れないと、RDAは作成できません。なぜ2種類必要かというと、ディスプレイの配信枠には「横長の枠」と「正方形に近い枠」の両方があり、それぞれに最適な比率の画像を当てるためです。
| 画像の種類 | アスペクト比 | 推奨サイズ | 最小サイズ | 枚数 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|---|---|
| 横向き画像 | 1.91:1 | 1,200×628px | 600×314px | 1〜15枚(推奨5枚) | 必須 |
| 正方形画像 | 1:1 | 600×600px | 300×300px | 1〜15枚(推奨5枚) | 必須 |
横向き画像(1.91:1)は、推奨1,200×628px、最小でも600×314px必要です。これより小さい画像は入稿できません。1.91:1という比率は、FacebookやLINEのリンク画像とも共通の「Webで最も一般的な横長比率」です。正方形画像(1:1)は、推奨600×600px、最小300×300px。スマホアプリ内の枠やフィード型の枠で活躍します。
枚数はどちらも1〜15枚まで入稿でき、各5枚程度が推奨です。前述のとおり、画像はGoogleがテストして勝ち画像を見つけてくれるので、訴求や被写体の異なる画像を複数入れるほど成果が安定します。最低でも横向き・正方形を各1枚ずつは必須、理想は各5枚です。
ロゴ|正方形(1:1)と横長(4:1)は任意だが入れるべき
ロゴは、メイン画像とは別枠で入稿する、会社・サービスのロゴ画像です。これは任意ですが、ブランドを正しく見せるために入れておくことを強くおすすめします。ロゴには正方形(1:1)と横長(4:1)の2比率があります。
| ロゴの種類 | アスペクト比 | 推奨サイズ | 最小サイズ | 枚数 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|---|---|
| ロゴ(正方形) | 1:1 | 1,200×1,200px | 128×128px | 1〜5枚(推奨1枚) | 任意 |
| ロゴ(横長) | 4:1 | 1,200×300px | 512×128px | 1〜5枚(推奨1枚) | 任意 |
正方形ロゴ(1:1)は推奨1,200×1,200px、最小128×128px。横長ロゴ(4:1)は推奨1,200×300px、最小512×128pxです。どちらも1〜5枚入稿でき、推奨は各1枚。ロゴは透過PNGなどで、背景になじむよう用意するのが基本です。ロゴを入れておくと、テキストだけの枠やレイアウトの一部に自動でロゴが配置され、「どの会社の広告か」が明確に伝わります。
なぜ横向き・正方形・ロゴを全部揃えるのか:RDAは配信枠に応じて自動でレイアウトを組みます。横長の枠には横向き画像、正方形の枠には正方形画像、テキスト中心の枠にはロゴ——というように、枠ごとに最適な素材が使い分けられるからです。どれかが欠けていると、その素材が必要な枠には配信できず、機会損失になります。必須の2種に加えてロゴまで揃えるのが、配信網を最大化する基本です。
ファイル形式と容量の目安
画像のファイル形式は、一般的にJPG・PNG・静止GIF(および条件付きでアニメーションGIF)が利用できます。容量の上限は1ファイルあたり5MB程度が目安です(仕様は更新されることがあるため、入稿時に管理画面の注記を確認してください)。サイズ・比率が合っていても、容量超過や非対応形式では弾かれるので、書き出し時の設定にも注意しましょう。
05 動画の仕様|横向き・スクエア・縦向きの推奨と使いどころ
RDAには、画像だけでなく動画アセットも追加できます。動画は任意ですが、入れておくと、動画が再生できる枠(YouTube内の一部やアプリ内など)で、静止画より目を引く配信が可能になります。動画のアスペクト比は3種類です。
| 動画の種類 | アスペクト比 | 推奨の長さ | 本数 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|---|
| 横向き動画 | 16:9 | 30秒程度 | 1〜5本(推奨2本) | 任意 |
| スクエア動画 | 1:1 | 30秒程度 | 1〜5本(推奨2本) | 任意 |
| 縦向き動画 | 2:3 | 30秒程度 | 1〜5本(推奨2本) | 任意 |
3比率とも、推奨の長さは30秒程度、本数は1〜5本(推奨各2本)です。横向き(16:9)はPCやテレビ型の枠に、スクエア(1:1)はフィード型の枠に、縦向き(2:3)はスマホの縦長枠に、それぞれフィットします。画像と同じく、複数比率を揃えるほど配信できる枠が広がります。
動画は「あると強い」が、まずは画像から
動画は制作コストが高いため、すべての案件で必須というわけではありません。実務では、まず必須の画像(横向き・正方形)とロゴをしっかり揃え、テキストを複数仕込んで配信を立ち上げるのが先決です。そのうえで予算と制作リソースに余裕があれば、動画を追加して配信面と表現の幅を広げる——という順番が現実的です。動画は「配信の質を一段引き上げる上乗せアセット」と捉えるとよいでしょう。
媒体をまたいで使い回すコツ:16:9・1:1・2:3(縦)という比率は、Meta広告やYouTube、デマンドジェネレーションなど他フォーマットでも頻出します。動画を作るなら、最初から複数比率で書き出しておくと、RDA以外にも流用でき、制作コストを回収しやすくなります。各フォーマットの動画・画像比率は デマンドジェネレーション広告の仕様 や P-MAXの仕様 もあわせて確認してください。
06 全アセット早見表|文字数・サイズ・枚数を1枚に集約
ここまでに解説したRDAの全アセットを、1枚の早見表に集約します。デザイン発注・ライティング依頼・入稿チェックのときに、この表を見れば必要な仕様がすべて確認できます。ブックマーク代わりにご活用ください。
テキストアセット早見表
| アセット | 最大文字数(半角/全角) | 個数 | 必須/任意 |
|---|---|---|---|
| 広告見出し | 30文字/15文字 | 1〜5個 | 必須 |
| 長い広告見出し | 90文字/45文字 | 1個 | 必須 |
| 説明文 | 90文字/45文字 | 1〜5個 | 必須 |
| ビジネスの名前 | 25文字/12文字 | 1個 | 必須 |
| 行動を促すフレーズ | 自動 | 1個 | 必須 |
画像・ロゴアセット早見表
| アセット | 比率 | 推奨サイズ | 最小サイズ | 枚数(推奨) | 必須/任意 |
|---|---|---|---|---|---|
| 横向き画像 | 1.91:1 | 1,200×628px | 600×314px | 1〜15枚(5枚) | 必須 |
| 正方形画像 | 1:1 | 600×600px | 300×300px | 1〜15枚(5枚) | 必須 |
| ロゴ(正方形) | 1:1 | 1,200×1,200px | 128×128px | 1〜5枚(1枚) | 任意 |
| ロゴ(横長) | 4:1 | 1,200×300px | 512×128px | 1〜5枚(1枚) | 任意 |
動画アセット早見表
| アセット | 比率 | 推奨の長さ | 本数(推奨) | 必須/任意 |
|---|---|---|---|---|
| 横向き動画 | 16:9 | 30秒程度 | 1〜5本(2本) | 任意 |
| スクエア動画 | 1:1 | 30秒程度 | 1〜5本(2本) | 任意 |
| 縦向き動画 | 2:3 | 30秒程度 | 1〜5本(2本) | 任意 |
最低限これだけ揃えれば配信できる:RDAを「とにかく出す」最低ラインは、広告見出し1個・長い広告見出し1個・説明文1個・ビジネス名1個・横向き画像1枚・正方形画像1枚です。ただしこれでは機械学習のテスト材料が乏しく、成果は伸びにくい。理想は見出し5個・説明文5個・横向き画像5枚・正方形画像5枚・ロゴ1枚ずつを揃え、可能なら動画も追加すること。「最低ライン」と「理想ライン」のギャップが、そのまま成果のポテンシャルの差になります。
07 画像の品質ガイドライン|テキスト占有率・余白・ロゴの落とし穴
仕様(サイズ・比率・容量)を満たしていても、画像の中身が品質ガイドラインに反していると、審査で弾かれたり、配信が抑制されたりします。意外と見落とされがちなこの「中身のルール」を、運用現場でつまずきやすい順に解説します。
落とし穴①:テキスト占有率が高すぎる
RDAのメイン画像は、画像内の文字(テキスト)が占める面積が大きすぎると、品質が低いと判断されやすくなります。Googleは画像内テキストを比較的少なめに抑えることを推奨しており、目安として「画像の20%以内」がよく語られます。バナーのつもりで文字をびっしり詰め込んだ画像を入れると、配信が抑えられたり審査落ちしたりするので注意が必要です。
- 画像の半分以上をキャッチコピーの文字が覆っている。
- 価格やキャンペーン文言を画像内に大きく焼き込んでいる。
- 会社情報・電話番号・URLを画像に詰め込んでいる。
伝えたいメッセージは、画像に焼き込むのではなく、テキストアセット(見出し・説明文)に書くのが正解です。画像は「世界観・被写体・雰囲気」を担い、言葉はテキストに任せる——この役割分担を守ると、品質ガイドラインを自然にクリアできます。
落とし穴②:余白が多すぎる/フチ取りがある
逆に、画像の周囲に大きな余白(マージン)があったり、フチ(ボーダー)で囲ったりするのもNGになりがちです。RDAはGoogleが画像をトリミング(切り抜き)して枠に合わせることがあるため、余白やフチがあると、トリミング後に不自然なレイアウトになってしまいます。被写体は画像いっぱいに、余計な枠線や額縁的な装飾は入れない——これが鉄則です。
落とし穴③:ロゴをメイン画像に焼き込む
ロゴはロゴ専用アセットとして別に入稿するのが正しい使い方です。メイン画像の中にロゴを焼き込んでしまうと、テキスト占有率の問題にも引っかかりやすく、トリミングでロゴが切れることもあります。ロゴはロゴ枠で、メイン画像は被写体で——アセットの役割を混ぜないのが品質を保つコツです。
落とし穴④:画質が粗い/重要な被写体が端にある
最小サイズぎりぎりの低解像度画像は、大きな枠に表示されたときに粗く見えます。可能な限り推奨サイズ以上の高解像度で用意しましょう。また、トリミングされても主役が切れないよう、重要な被写体は中央寄りに配置するのが安全です。1.91:1の横長と1:1の正方形では切り取られる範囲が違うので、両方の比率で「主役が画面に収まるか」を確認してから書き出してください。
- 画像内テキストは最小限(目安20%以内)。メッセージはテキストアセットに書く。
- 余白・フチ取り・額縁装飾は入れず、被写体を画面いっぱいに。
- ロゴは焼き込まず、ロゴ専用アセットで入稿する。
- 推奨サイズ以上の高解像度で、主役は中央寄りに配置する。
- 横向き・正方形の両比率で、トリミング後の見え方を事前確認する。
08 GDN(ディスプレイネットワーク)の配信面とアセットの関係
RDAが配信される場所、すなわちGDN(Google Display Network/ディスプレイネットワーク)とは何かを押さえておくと、「なぜこんなに多くの比率の素材が必要なのか」が腑に落ちます。
GDNとは|世界中の膨大なWeb・アプリ枠の集合体
GDNは、Googleと提携している膨大な数のWebサイト・アプリ・YouTube・Gmailなどの広告枠の集合体です。ニュースサイトの記事下、ブログのサイドバー、スマホアプリのバナー枠、YouTubeの一部の面、Gmailのプロモーションタブ——こうした多種多様な面に、RDAは配信されます。その面の数は数百万規模ともいわれ、潜在層へのリーチ(認知拡大)に強いのが特徴です。
配信枠の形がバラバラだから、複数比率の素材が要る
ここが重要です。GDNの広告枠は、サイト・アプリごとに形もサイズもバラバラです。横長の細い枠もあれば、正方形に近い枠も、スマホの縦長枠も、文字しか出せないテキスト枠もあります。RDAが「横向き画像」「正方形画像」「ロゴ」「複数の見出し・説明文」を求めるのは、この多種多様な枠すべてに、最適な素材を当てはめて配信するためなのです。
| 配信枠のタイプ | 主に使われるアセット |
|---|---|
| 横長バナー枠(記事下・サイドバー等) | 横向き画像(1.91:1)+見出し+ロゴ |
| 正方形・フィード枠(アプリ内等) | 正方形画像(1:1)+短い見出し |
| スマホ縦長枠 | 画像+長い広告見出し+説明文 |
| テキスト主体の枠 | ビジネス名+見出し+説明文+ロゴ(画像なし) |
| 動画再生可能な枠 | 動画(16:9/1:1/2:3) |
つまり、揃える素材の種類が多いほど、配信できる枠の種類が増えます。横向き画像しか入れていなければ、正方形の枠やテキスト枠での配信機会を逃します。「全比率・複数本のアセットを揃える=配信網を最大化する」——この関係を理解すると、面倒に見えるアセット入稿の意味がはっきりわかるはずです。
検索広告との違いも一言で:検索広告(リスティング)が「すでに探している顕在層」を獲りにいくのに対し、GDNのディスプレイ広告は「まだ探していない潜在層」に広く認知を広げるのが得意です。役割が違うので、両者は競合ではなく補完関係。検索キャンペーン側の仕様は 検索キャンペーンの仕様、アプリ訴求なら アプリキャンペーンの仕様 もあわせてご覧ください。
09 入稿で失敗しないチェックリストとよくあるNG
仕様を理解したら、最後は実務です。入稿の直前に確認したいポイントを、チェックリストとよくあるNGの形でまとめます。これを潰しておけば、審査落ちや手戻りのほとんどは防げます。
入稿前チェックリスト
- テキストは全角文字数で確認したか:見出しは全角15文字以内、長い見出し・説明文は全角45文字以内、ビジネス名は全角12文字以内。半角基準で数えて全角でオーバーしていないか。
- 必須画像は両方入れたか:横向き(1.91:1)と正方形(1:1)を、それぞれ最小サイズ以上で。理想は各5枚。
- ロゴを入れたか:任意だが、1:1(推奨1,200×1,200px)と4:1(推奨1,200×300px)を入れるとブランド表示が安定する。
- 画像内テキストは控えめか:文字びっしりの画像になっていないか(目安20%以内)。
- 余白・フチ取りはないか:被写体は画面いっぱい、額縁装飾なし。
- 主役は中央寄りか:横・正方形どちらの比率でトリミングされても主役が切れないか。
- 見出し・説明文を複数仕込んだか:訴求軸の違うパターンを複数。テスト材料を増やす。
- 遷移先(リンク先LP)は適切か:広告のメッセージとランディングページの内容が一致しているか。
よくあるNG集
- 全角文字数の取り違え:「半角30文字」を全角30文字と勘違いし、上限の倍を入れて弾かれる。
- 必須画像が片方だけ:横向きしか入れず、正方形の枠で配信できない(そもそも作成できない)。
- 低解像度画像:最小サイズぎりぎりで、大きな枠に出ると粗く見える。
- 画像に文字を焼き込みすぎ:テキスト占有率オーバーで品質評価が下がる。
- アセットが各1個だけ:機械学習のテスト材料が乏しく、成果が頭打ちになる。
- 容量・形式オーバー:サイズは合っているのに、ファイル容量超過や非対応形式で弾かれる。
「アセットを揃える」ことそのものが運用設計
RDAは、入稿する素材の質と量が、そのまま成果のポテンシャルを決めます。私たち「でもやるんだよ」(零株式会社)では、コトラーのマーケティング理論に基づき、まず「誰に届けるか(ペルソナ)」を定義してから、そのペルソナに刺さる画像・見出し・説明文を複数パターン設計します。同じ商材でも、狙うペルソナが違えば、選ぶ被写体も、語る言葉も変わるからです。仕様を満たすことは入稿の最低条件にすぎず、その先の「誰に・何を・どう見せるか」の設計こそが、運用代理店の腕の見せどころだと考えています。アカウント構造の考え方は キャンペーン・広告グループの組み方 でも詳しく解説しています。
公式情報も必ず確認を:本記事の仕様は執筆時点のものです。文字数・サイズ・容量などの規定は更新されることがあるため、入稿前には必ず Google公式ヘルプ(レスポンシブ ディスプレイ広告のアセット仕様) で最新の数値を確認してください。早見表は便利ですが、最終的な正は公式にあります。
10 まとめ
レスポンシブディスプレイ広告(RDA)の仕様とフォーマット要件を、長くなりましたが網羅してきました。本質を最後に集約します。
- RDAはアセットベース形式:完成バナーではなく、テキスト・画像・ロゴ・動画の素材を入稿すると、Googleが配信枠ごとに自動でレイアウトと組み合わせを生成・最適化する。
- 旧イメージ広告との違い:サイズごとにバナーを作り直す固定形式に対し、RDAは1セットの素材で全サイズに自動対応。制作コストも配信網も組み合わせ最適化もRDAが優れ、いまや標準形式。
- テキスト仕様:広告見出し=半角30文字(全角15文字)1〜5個・必須、長い広告見出し=半角90文字(全角45文字)1個・必須、説明文=半角90文字(全角45文字)1〜5個・必須、ビジネス名=半角25文字(全角12文字)1個・必須、CTA=自動・必須。全角は半角の2倍カウント。
- 画像仕様:横向き1.91:1=推奨1,200×628px(最小600×314px)と正方形1:1=推奨600×600px(最小300×300px)が必須で各1〜15枚(推奨5枚)。ロゴ1:1=推奨1,200×1,200px、4:1=推奨1,200×300pxは任意(各1〜5枚/推奨1枚)。
- 動画仕様:16:9・1:1・2:3の3比率、各推奨30秒・1〜5本(推奨2本)で任意。
- 品質ガイドライン:サイズが合っていても、テキスト占有率の高すぎる画像・余白やフチ取り・ロゴの焼き込み・低解像度はNG。画像は世界観、言葉はテキストアセットへ。
- 配信網の最大化:GDNの枠は形がバラバラ。全比率・複数本のアセットを揃えるほど、配信できる枠が増える。
仕様の数字は、覚えること自体が目的ではありません。「なぜその仕様なのか」を理解すれば、デザイン発注も入稿チェックも、迷いなく進められるようになります。横向き・正方形・ロゴ・動画を揃えるのは配信網を広げるため、テキストを複数仕込むのは機械学習にテストさせるため——理由とセットで押さえておけば、この記事の早見表はあなたの強い味方になります。
そして、仕様を満たすことはあくまでスタートラインです。本当に成果を分けるのは、その先の「誰に・何を・どう見せるか」という設計です。あなたのディスプレイ広告は、ペルソナの顔が見えるアセットで組まれているでしょうか。
11 よくある質問(FAQ)
Q. 広告見出しと説明文は、何文字まで入りますか?
広告見出しは最大半角30文字(全角15文字)で1〜5個、長い広告見出しは最大半角90文字(全角45文字)で1個、説明文は最大半角90文字(全角45文字)で1〜5個です。ビジネスの名前は最大半角25文字(全角12文字)で1個。日本語(全角)で作る場合は、半角の上限の半分が目安になります。見出しや説明文は1個でも配信できますが、機械学習にテストさせるため、訴求軸を変えて複数(推奨5個)入れるのがおすすめです。
Q. 画像はどのサイズを何枚用意すればいいですか?
必須は横向き(1.91:1)推奨1,200×628px(最小600×314px)と正方形(1:1)推奨600×600px(最小300×300px)の2種類で、それぞれ1〜15枚(推奨各5枚)入稿できます。加えて、任意ですがロゴ1:1(推奨1,200×1,200px/最小128×128px)とロゴ4:1(推奨1,200×300px/最小512×128px)を各1枚入れると、ブランド表示が安定します。最低ラインは横向き・正方形を各1枚ずつ、理想は各5枚です。
Q. ロゴや動画は必須ですか?
ロゴと動画は任意です。必須なのはテキスト(見出し・長い見出し・説明文・ビジネス名・CTA)と、画像の横向き・正方形だけです。ただしロゴを入れると「どの会社の広告か」が明確になり、テキスト枠などでも配置されるため、入れておくことを推奨します。動画(16:9/1:1/2:3、各推奨30秒・推奨2本)は、配信面と表現の幅を広げる上乗せアセットなので、予算と制作リソースに余裕があれば追加すると効果的です。
Q. サイズは合っているのに画像が審査で弾かれます。なぜ?
サイズ・比率・容量が合っていても、中身が品質ガイドラインに反していると弾かれます。よくある原因は、①画像内テキストが多すぎる(目安20%超)、②周囲に余白やフチ取りがある、③ロゴを画像に焼き込んでいる、④解像度が低い、です。メッセージは画像に焼き込まずテキストアセットに書き、画像は被写体を画面いっぱいに、ロゴは専用アセットで入稿してください。
Q. レスポンシブディスプレイ広告と固定バナー(イメージ広告)、どちらを使うべき?
基本はRDAを使うのが定石です。素材を入れるだけで全サイズの枠に自動対応し、制作コストが低く、組み合わせも自動最適化されるためです。デザインを1pxの狂いもなくコントロールしたい特殊なケースでのみ、固定バナー(アップロード広告)を併用します。その場合もRDAと併用し、アセットを豊富に持たせて配信網を広げるのが現代の標準です。
Q. 自社で正しく入稿・運用できるか不安です。
RDAは仕様が多く、さらに「どの被写体・どの訴求を選ぶか」という設計まで含めると、成果には経験が大きく影響します。判断に迷う場合は、私たちのような運用代理店に一度ご相談ください。でもやるんだよ(零株式会社)では、コトラー理論に基づくペルソナ設計から、仕様を満たすアセット制作・入稿、配信後の改善まで、無料でご相談を承っています。