ShopifyでQRコードを活用する方法実店舗と通販をつなぐO2O集客の完全ガイド
「店頭のお客さまと、ネットショップのお客さまが、まったく別々になってしまっている」——実店舗と通販(EC)の両方を持つ小売事業者ほど、この“分断”に頭を悩ませます。その分断を、たった数センチ四方の小さな四角——QRコードが橋渡ししてくれます。店頭のPOP、レシート、商品タグ、チラシ、商品同梱物。あらゆる物理的な接点にQRを添えるだけで、「その場限りの接客」を「オンラインでの継続的な関係」へとつなげ、実店舗と通販を一本の導線で結ぶことができます。これがO2O(Online to Offline)/OMO(Online Merges with Offline)集客の起点です。
本記事では、ShopifyでQRコードを活用する方法を、なぜ今QRがO2O/OMOの要なのか、商品・コレクション・チェックアウト・割引リンクのQR化の作り方、QRで実現できること、店頭POP・レシート・チラシ・商品タグ・イベントなど活用シーン別アイデア、UTMパラメータ設計とGA4/Search Consoleによる効果測定、誘導先の最短化・スマホ最適化・印刷サイズ・リンク差し替えといった運用のコツ、そしてQRで取れたオフライン起点データを広告のリマーケティングや来店計測に接続する統合設計まで、独立系の運用型広告代理店の視点で徹底的に整理します。特定の他社アプリに依存しない、長く使える普遍的な考え方を中心にまとめた完全ガイドです。FAQ12問付き。
01 なぜ今QRコードがO2O/OMO集客の要になるのか
スマートフォンのカメラでかざすだけで、瞬時に目的のWebページへ飛べる——QRコードは、いまや誰もが日常的に使う存在になりました。キャッシュレス決済、飲食店のメニュー、イベントの受付。生活のあらゆる場面にQRが溶け込んだ結果、「読み取りへの心理的ハードル」はほぼ消滅しました。この“当たり前になった”という事実こそ、小売にとって見逃せない追い風です。かつては「QRって何?」という説明が必要でしたが、いまは店頭にQRを置けば、お客さまは自然にスマホをかざしてくれます。
この記事の結論を先に:ShopifyのQRコード活用で成果を出す鍵は、①「その場面で最も知りたいページ」へ最短で送る誘導先設計、②UTMパラメータで流入と購入を必ず計測する効果測定、③QRで集めたオフライン起点のデータを広告運用へ還元する統合設計——この3点に集約されます。QRは単なる「Webへのリンク」ではなく、実店舗と通販(EC)を一本の導線でつなぎ、顧客データを蓄積する“最小の入口”です。デザインやアプリは、この土台の上で初めて意味を持ちます。
1-1. 実店舗とECの「分断」という小売共通の課題
実店舗と通販の両方を持つ小売の多くが抱える悩みが、チャネル間の分断です。店頭で商品を手に取ってくれたお客さまが、そのまま帰ってしまい二度と接点を持てない。逆に、ECで買ってくれたお客さまが近くの実店舗の存在を知らない。せっかく複数のチャネルを持ちながら、それぞれが独立した“点”のまま、顧客体験としてつながっていないのです。
この分断が生む機会損失は小さくありません。店頭で「気になったけれど今日は買わなかった」商品は、その場を離れた瞬間に忘れられます。もしその商品タグにQRがあり、スマホで商品ページを開いて後から通販で買えたら——一度の来店が、継続的な関係の入口に変わります。QRコードは、この「点と点」を「線」に変えるための、もっとも手軽で確実な手段なのです。
1-2. QRコードがO2O/OMO集客にもたらす5つの価値
QRは「Webへの近道」以上の意味を持ちます。小売の集客・顧客管理の観点から、次の5つの価値があります。
- オフラインの接点をオンライン行動に変える:店頭・紙・商品という物理接点を、ECアクセスや会員登録という測定可能な行動に転換できる
- 離脱を防ぎ、購入導線を最短化できる:目的の商品ページやカートへ直行させることで、「探す手間」による離脱を減らせる
- 顧客データが自社に蓄積される:LINE友だち・メール会員・EC会員としてつなぎ、リピートと再来店の土台を作れる
- 施策ごとの効果を数値で測れる:設置場所ごとにUTMを分ければ、どのPOP・チラシが効いたかを可視化できる
- 集めたデータを広告に還元できる:QR起点の購入者・見込み客を、広告のオーディエンス設計に活用できる
1-3. なぜ「Shopify×QR」の相性が良いのか
Shopifyは、実店舗のPOSとネットショップを同じ管理画面で扱える設計になっており、在庫・注文・顧客を一元的に管理しやすいプラットフォームです。QRの誘導先となる商品ページ・コレクション・チェックアウト・割引リンクといったURLも整った形で用意されているため、「オフラインで読み取ってもらう→Shopifyのページで完結する」という導線を組みやすいのが強みです。つまり、QRという“入口”と、Shopifyという“受け皿”が噛み合うことで、O2O/OMOの仕組みが少ない手間で成立します。
※ 印刷費・POP制作費・専用アプリ利用料などは別途かかる場合があります。
02 ShopifyでQRコードを作る方法
QRコードは、突き詰めれば「URLを二次元コードの画像に変換したもの」にすぎません。したがって、QRを作る作業の本質は「どのURLへ誘導したいかを決めること」に尽きます。ここでは、Shopifyで用意できる代表的な誘導先URLと、それをQR化する一般的な手順を整理します。特定の他社アプリに依存しない、普遍的な考え方でまとめます。
2-1. QR化できるShopifyの主要URL
Shopifyでは、目的に応じて次のようなURLを誘導先として使えます。まずは「どこへ送りたいか」を決めましょう。
| 誘導先の種類 | URLのイメージ | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 商品ページ | /products/商品ハンドル | 店頭の商品タグ・棚POP・同梱物から個別商品へ直行 |
| コレクションページ | /collections/カテゴリ | 「新商品」「セール対象」などカテゴリ単位で見せたい場面 |
| カート直行リンク | /cart/バリアントID:数量 | 「この商品を今すぐ買う」ワンステップ購入を促したい場面 |
| 割引適用リンク | /discount/クーポンコード | クーポンが自動適用された状態で買い物を始めてもらいたい場面 |
| トップ/特集ページ | / または /pages/特集名 | ブランド全体・キャンペーン特集へ誘導したい場面 |
とくに強力なのがカート直行リンクと割引適用リンクです。前者は「商品ページ→カートに入れる→カートを見る」という複数ステップを一気に飛ばせます。後者は、クーポンコードを手入力させる手間をなくし、QRをかざした瞬間に割引が効いた状態で買い物を始めてもらえます。店頭POPやチラシの「限定クーポン」との相性は抜群です。
2-2. URLをQRコードに変換する一般的な手順
誘導先URLが決まったら、それをQR画像に変換します。手順は、どの方法でもおおむね共通です。
- ①誘導先URLを確定する:商品・コレクション・カート・割引など、送りたいページのURLをコピーする
- ②UTMパラメータを付与する:後述する計測のため、URL末尾に
?utm_source=...&utm_medium=qr&utm_campaign=...を付ける(第5章で詳説) - ③QR生成ツールでコード化する:Shopify用のQR発行アプリ、または無料のQR作成サービスにURLを入力してQR画像を生成する
- ④読み取りテストをする:複数のスマホ機種・明るさ・距離で確実に読めるかを確認する
- ⑤印刷・掲示用に書き出す:用途に合った解像度(印刷は高解像度)で画像を書き出し、POPや商品タグに配置する
2-3. 「固定URL型」と「差し替え可能型」の使い分け
QRの作り方には、大きく2つの発想があります。運用の柔軟性を左右する重要な選択なので、掲示期間で使い分けましょう。
| タイプ | 仕組み | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 固定URL型 | 誘導先URLを直接QR化する。印刷後は誘導先を変更できない | 商品タグなど、誘導先が長期間変わらないもの |
| 差し替え可能型 | 転送用の短縮URL等を挟み、QRのURLは固定のまま転送先だけ後から変更できる | 季節POP・キャンペーンなど、誘導先を切り替えたいもの |
長く貼るポスターや、セール内容が変わる掲示物では、差し替え可能型を選んでおくと、印刷し直さずに誘導先を切り替えられます。逆に、商品ごとに固定の商品ページへ送る商品タグなら、固定URL型でシンプルに運用できます。
ワンポイント:QR発行の“アプリ選び”に時間をかけすぎないことが大切です。ツールはあくまで手段であり、成果を分けるのは「どのページへ、どんな計測タグを付けて送るか」という設計です。まずは誘導先とUTMを決め、生成は後回しで構いません。
03 QRコードで実現できること
誘導先の選び方次第で、QRコードは実に多彩な役割を担えます。「Webページに飛ばす」だけと捉えると可能性を狭めてしまいます。ここでは、小売がQRで実現できる代表的なアクションを、目的・誘導先・期待できる効果の3点で整理します。
| やりたいこと | 誘導先の設計 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 商品ページへ直行 | 個別商品ページへ(UTM付き) | 店頭で気になった商品を、その場でECの詳細・在庫へ案内し取りこぼしを防ぐ |
| カートへ直行して即購入 | カート直行リンク(商品+数量を指定) | 「探す・入れる」の手間を省き、衝動購入をワンステップで受け止める |
| 割引・クーポンを自動適用 | 割引適用リンク(クーポン埋め込み) | コード手入力の離脱を防ぎ、来店特典・チラシ特典の利用率を高める |
| LINE友だち・会員登録へ誘導 | LINE友だち追加URL・会員登録ページ | その場限りの接客を、継続配信できる関係(リピート導線)へ変える |
| レビュー・口コミ投稿を促す | レビュー投稿フォーム・商品ページのレビュー欄 | 購入後の満足を口コミ資産に変え、次の購入者の後押しにする |
| 在庫・入荷案内・再入荷通知 | 商品ページ・再入荷通知の登録 | 売り切れ時も見込み客を逃さず、入荷時に再アプローチできる |
3-1. 「買う」を最短化する:カート直行・割引適用
QR活用でまず狙いたいのが購入の最短化です。店頭で「これ欲しい」と思った瞬間の熱量は、時間とともに急速に冷めます。カート直行リンクなら、QRをかざした数秒後には決済画面の手前まで進めます。さらに割引適用リンクを組み合わせれば、「クーポンコードを打ち込む」という最大の離脱ポイントを丸ごと消せます。小売の販促では、この「ひと手間の削減」が積み重なって大きなCVR差になります。
3-2. 「つながる」を作る:LINE・会員・レビュー
もう一つの柱が顧客との継続的な関係づくりです。QRでLINE友だち追加や会員登録に誘導し、追加特典(クーポン等)を用意すれば、一度きりの来店客を「また接触できる相手」に変えられます。購入後の同梱物にレビュー投稿QRを添えれば、満足度の高い体験を口コミという資産に転換できます。これらはすべて、後述する広告のオーディエンス設計(第7章)にもつながる、貴重な一次データの入口です。
視点の転換:QRは「売る」ためだけの道具ではありません。むしろ小売にとって価値が大きいのは、「顧客とつながり、データを蓄積する」入口としての役割です。1回の販売より、10回買ってくれる関係のほうが、事業の利益をはるかに厚くします。
04 小売の活用シーン別アイデア
QRコードの真価は、実際の接点に落とし込んで初めて発揮されます。「Webページに飛ばす」だけと捉えると可能性を狭めてしまいます。ここでは、実店舗・ECを問わず小売が使える活用シーンを、接点別に具体的なアイデアとして整理します。自店の顧客が「どこでスマホを取り出しそうか」を想像しながら読んでみてください。
4-1. 店頭・売場での活用
- 棚・什器のPOP:「詳しいスペック・レビューはこちら」「在庫・カラー違いはEC在庫を確認」と添え、店頭で決めきれない商品を取りこぼさない
- 商品タグ・値札:各商品タグに商品ページQRを付け、その場で口コミや使い方動画を見てもらう。売場スタッフの説明工数も減る
- レジ横・会計待ちスペース:会員登録やLINE友だち追加のQRを置き、待ち時間を関係づくりの時間に変える
- 品切れ棚の「再入荷通知」QR:売り切れでも見込み客を逃さず、入荷時に通知して再来店・EC購入につなげる
- 試着室・カウンター:「オンラインでサイズ・在庫を確認」「取り置き・取り寄せ依頼」への導線を用意する
4-2. 紙・印刷物での活用
- レシート:購入直後の満足度が高い瞬間に、レビュー投稿QRや次回使えるクーポンQRを印字する
- チラシ・折込・ポスティング:紙面のQRから割引適用リンクへ飛ばし、「紙を見た人が実際に買ったか」まで計測する
- DM・ハガキ:優良顧客宛のDMに、その人向けの特集ページやVIPクーポンのQRを載せる
- 名刺・ショップカード:スタッフの名刺やショップカードにECトップや特集のQRを添え、再訪のきっかけを渡す
4-3. 商品・配送物での活用(EC専業にも有効)
- 商品パッケージ・タグ:使い方・お手入れ方法・関連商品のページへ誘導し、購入後体験を高めてリピートにつなげる
- 同梱のサンクスカード:レビュー投稿・再購入・友だち追加のQRを載せ、一度きりの購入者をリピーターに育てる
- 配送伝票・梱包資材:開封時の高揚感に合わせて、次回クーポンやSNSフォローのQRを提示する
この「商品・配送物」への活用は、実店舗を持たないEC専業でも使える点が重要です。EC専業でも、届いた商品という“物理接点”は必ず存在します。そこにQRを添えれば、オフラインの物理物からオンライン行動への橋渡しができます。
4-4. イベント・展示会・ポップアップでの活用
- 展示会・イベントブース:その場で在庫を持ちきれない商品も、QRからECで注文してもらい機会損失を防ぐ
- ポップアップストア:期間限定出店の来場者を、会員登録・LINEでつなぎ、閉店後も関係を継続する
- コラボ・催事:設置場所ごとにUTMを分けたQRを用意し、どのイベントが最も送客・購入につながったかを比較する
設置場所ごとにQRを分けるのを忘れずに:店頭POP・レシート・チラシ・DM・同梱物で同じQRを使い回すと、後から「どの接点が効いたか」を区別できなくなります。デザインは共通でも、埋め込むURLのUTMパラメータは接点ごとに分ける——これだけで、施策ごとのROIを後から比較できるようになります(詳細は次章)。
05 QR経由の効果測定(UTM設計・GA4・Search Console)
QR活用の成否を分ける最重要ポイントが効果測定です。「なんとなくQRを貼った」だけでは、読み取られたのか、購入につながったのか、まったく分かりません。ここを設計せずに始めると、改善のしようがなく、いつの間にか形骸化します。逆に言えば、計測さえ仕込めば、QRは「どの接点が売上を生んだか」を数字で語ってくれる強力な武器になります。
5-1. UTMパラメータで「どのQRからの流入か」を分ける
QR自体は読み取り回数を記録しません。そこで、誘導先URLの末尾にUTMパラメータを付けることで、GA4側で「そのQR経由の流入・行動・購入」を計測します。UTMは、URLに付ける“出所を示すタグ”です。基本の3つを押さえましょう。
| パラメータ | 役割 | 記入例 |
|---|---|---|
| utm_source | 流入元(媒体・設置場所)を示す | store_pop / receipt / flyer |
| utm_medium | 流入手段の種類。QRは qr で統一すると集計しやすい | qr |
| utm_campaign | 施策・キャンペーン名を示す | summer_sale / new_open |
たとえば夏セールのチラシQRなら、誘導先URLは https://(店舗ドメイン)/discount/SUMMER?utm_source=flyer&utm_medium=qr&utm_campaign=summer_sale のようになります。このURLをQR化すれば、GA4で「チラシQR経由の流入と売上」だけを抜き出して確認できます。設置場所ごとに utm_source を変えるのが、施策比較のコツです。
5-2. GA4で「流入→購入」までを追う
UTM付きURLをQR化しておけば、GA4(Googleアナリティクス)で次のことが分かります。GA4はGoogleが無料提供する分析ツールです。
- 流入数:各QR(source/campaign別)から何人がサイトに来たか
- 行動:来た人がどのページを見て、どこで離脱したか
- コンバージョン・売上:そのQR経由で何件・いくら購入されたか(eコマース計測を有効化)
- 接点別ROI:店頭POP・レシート・チラシのうち、どれが最も売上に貢献したか
Shopifyとの連携でeコマース計測(購入イベント)を有効にしておくと、「どのQRが、いくらの売上を生んだか」まで一気通貫で追えます。ここまで見えて初めて、「効いていない接点をやめ、効いている接点に予算を寄せる」という改善判断ができます。
5-3. Search Console・その他の無料ツールを併用する
QRはオフライン起点の流入なので、検索経由の指名検索を見るGoogle Search Consoleと組み合わせると、全体像がつかめます。たとえばQRやチラシで認知が広がると、店名・ブランド名での指名検索が増える傾向があり、その変化はSearch Consoleで確認できます。ほかにも、Shopify用のQR発行アプリが提供する読み取り回数レポートや、転送用短縮URLのクリック計測を併用すれば、「読み取り数」と「その後の購入」を突き合わせて精度を高められます。
06 QR運用のコツと注意点
QRは手軽ゆえに「作って貼れば終わり」になりがちですが、細部の詰めが読み取り率とCVRを大きく左右します。ここでは、実務で押さえておきたい運用のコツと、つまずきやすい落とし穴を整理します。どれも一度知っておけば、無用な機会損失を防げるポイントばかりです。
6-1. 誘導先は「最短」に。トップページに送らない
もっとも多い失敗が、すべてのQRをトップページに送ってしまうことです。トップページに着地したユーザーは、そこから目的の商品を自力で探さねばならず、多くが途中で離脱します。商品タグなら該当商品ページ、セールPOPなら割引適用済みのカートやコレクション、というように、「その場面でユーザーが最も知りたいページ」へ直行させましょう。一手間減らすごとに、CVRは着実に上がります。
6-2. 誘導先は必ずスマホ最適化する
QRを読む人は、ほぼ100%スマートフォンです。したがって着地先ページのスマホ表示・表示速度・購入導線が、そのまま成果を決めます。文字が小さすぎないか、ボタンが押しやすいか、決済までの導線が短いか、画像が重すぎて表示が遅くないか——実機で必ず確認しましょう。表示速度はGoogleのPageSpeed Insights(無料)で数値化できます。せっかく読み取ってもらっても、着地先が使いにくければ、その場で離脱されてしまいます。
6-3. 印刷サイズ・余白・配置に配慮する
印刷物のQRは、物理的な読み取りやすさが命です。次の点を押さえましょう。
- サイズ:想定する読み取り距離の約10分の1が目安。手に取るPOP・レシートは2cm四方以上、離れて読むポスターは大きめに
- 余白(クワイエットゾーン):QRの四辺には余白が必要。ぎりぎりまで他の要素を詰めると読み取り精度が落ちる
- コントラスト:背景とQRの色は明暗差をしっかり付ける。淡い色・柄の上への配置や、反射する光沢素材は避ける
- 配置:スマホをかざしやすい高さ・角度に。折り目や曲面をまたがせない
- 一言添える:「かざすとクーポンが受け取れます」など、読み取る動機を必ずQRのそばに書く
6-4. リンク差し替え運用と定期点検
長期間掲示するQRは、差し替え可能型(転送用URLを挟む方式)で作っておくと、印刷し直さずに誘導先を切り替えられます。セールの終了後にリンク先が「終了しました」ページのままだと、機会損失どころかブランド毀損にもなりかねません。掲示中のQRは、定期的にリンク切れ・誘導先の内容・読み取り可否を点検する運用を習慣にしましょう。
見落としがちな落とし穴:①UTMを付け忘れて計測不能、②全部トップページ送りで離脱、③印刷が小さすぎ・余白不足で読めない、④セール終了後もリンク先が切り替わっていない——この4つは、QR運用の“あるある”失敗です。逆に言えば、この4点さえ潰せば、QRは安定して成果を出す接点になります。ツールやデザインより先に、「誘導先・計測・印刷・差し替え」の設計を固めることが先決です。
07 QRのオフライン起点データを広告運用へ接続する
ここまでで、QRは「店舗とECをつなぐ入口」であり、「UTMで計測できる接点」であることを見てきました。しかしQRの価値は、それだけでは半分しか使い切れていません。QRで集まったオフライン起点のデータを、広告運用に還元してこそ、O2O/OMOの投資は最大の効果を発揮します。ここが、多くの小売がまだ手をつけられていない“伸びしろ”です。
7-1. QRが生む「一次データ」は広告の精度を上げる
QR経由で得られる、EC購入者・LINE友だち・メール会員・レビュー投稿者といったデータは、自社で集めた質の高い一次データです。これは、そのまま広告のオーディエンス設計に活用できます。プライバシーへの配慮とユーザー同意を前提に、次のような接続が考えられます。
| QRで集めたデータ | 広告運用での活用 | 狙い |
|---|---|---|
| QR経由の購入者リスト | 新規獲得広告の除外リストに設定 | 既存客への無駄な配信を減らし、新規獲得の効率を上げる |
| 読み取ったが未購入の人 | リマーケティング(追跡型広告)で再訴求 | 「あと一歩」の見込み客を刈り取る |
| 優良顧客・VIP | 類似ユーザー配信の元データに活用 | 優良客に似た新規層へ効率よくリーチする |
| 会員・購買データ | LTVから許容CPAを逆算し予算配分 | 「いくらまで新規獲得にかけてよいか」を根拠を持って決める |
7-2. QRクーポンで「来店計測」の代理指標をつくる
Web広告やチラシから実店舗への来店を促す場合、来店そのものの計測は難しいのが実情です。そこで有効なのが、Web広告・チラシに店頭で使えるQRクーポンを載せ、その利用状況をPOSや会員システムで記録する方法です。「オンラインで見た→店頭でQRクーポンを使った」という流れを可視化すれば、オンライン施策の来店貢献を代理指標として測れます。完全ではありませんが、これまで“ブラックボックス”だった来店効果に、数字の手がかりを与えられます。
7-3. 「集客・分析・広告」を分断しない統合設計へ
QRの誘導先設計、UTM計測、GA4分析、そして広告のオーディエンス設計——これらはバラバラに存在するものではなく、一本の線でつながって初めて成果になります。QRで入口を作り、計測でデータを貯め、そのデータで広告を賢くし、広告で集めた客をまたQRで店舗とつなぐ。この循環を回すことが、小売のO2O/OMO集客の本質です。
零の考え方:横浜の独立系・運用型広告代理店である零(Rei)株式会社の「でもやるんだよ」は、コトラー理論(STP・4P)×地理的変数(商圏)を組織の型として運用に落とし込み、O2O/OMOの導線・計測・広告を分断せず「オフラインで集めたデータを、どう広告に還元して来店とECを同時に伸ばすか」という統合設計で考えます。料金体系は直接契約20%/代理店協業10%と完全公開。実店舗と通販の両方を持つ小売の「QRやデータ活用を広告成果まで一気通貫でつなげたいが社内リソースが足りない」という課題に、戦略設計から伴走します。
08 よくある質問(FAQ 12問)
09 まとめ:QRは店舗とECをつなぐ「最小の入口」
本記事では、ShopifyでのQRコード活用を、O2O/OMO集客の意義から、QRの作り方、実現できること、活用シーン別アイデア、UTMを使った効果測定、運用のコツと注意点、そしてQRデータを広告運用へ接続する統合設計まで、一気通貫で整理しました。最後に要点を振り返ります。
- QRは、実店舗と通販の「分断」を橋渡しし、店舗とECを一本の導線でつなぐ「最小の入口」
- 成果の鍵は①誘導先を最短化する②UTMで必ず計測する③集めたデータを広告に還元するの3点
- 誘導先は商品ページ・カート直行・割引適用リンク・LINE・レビューなど、場面に応じて最短で送る
- 店頭POP・レシート・チラシ・商品タグ・同梱物・イベントなど、あらゆる物理接点が入口になる(EC専業にも有効)
- 効果測定はUTMパラメータ+GA4+Search Consoleなど無料の公式ツールで設計できる
- QRで集めたオフライン起点の一次データは、広告のリマーケ・除外・類似配信・来店計測に還元できる
QRコードは、それ単体では小さな四角い模様にすぎません。しかし、誘導先・計測・広告連携を正しく設計すれば、「店頭の一度きりの接客」を「継続的な顧客関係」へ、「オフラインの接点」を「測定できる売上」へと変える強力な仕組みになります。とはいえ、少人数で店舗・EC運営を回しながら、QRの導線設計・計測・広告連携まで高い精度で回すのは容易ではありません。もし社内リソースが足りない場合は、O2O/OMOの導線と広告運用を「一体」で戦略設計から伴走してくれる運用型の代理店を、選択肢のひとつとして検討してみてください。
横浜の独立系・運用型広告代理店である零(Rei)株式会社の「でもやるんだよ」は、コトラー理論×商圏の型で、実店舗と通販を持つ小売の集客を戦略から運用まで一気通貫で支援します。料金体系も完全公開(直接契約20%/代理店協業10%)。「QRやデータ活用を、広告成果まで一気通貫でつなげたい」という小売事業者は、無料相談フォームから気軽にご相談ください。
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QR×O2O集客と広告運用の相談は、横浜の独立系代理店「でもやるんだよ」へ
「QRで実店舗と通販をつなぎ、集めたデータを広告に還元して来店とECを同時に伸ばす」——O2O/OMOの導線設計から計測・広告運用・改善まで一気通貫で支援します。料金は完全公開(直接契約20%/代理店協業10%)。少額予算からの伴走も可能です。
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